子どもがしてほしいことって自分の話を聞いてほしいんですよ。
スゴイ話を聞きたいのでなくて、自分のことを話したい。
あまりに聞いてくれる環境がないので「僕は(私は)話しいんだ」にすら気づけていない。
先生も大人も「勉強しなさい」「宿題やったの?」と言ってばかりで子どもの話は「あーそうだね」と流しますよね。
もちろん流さない人もいますが、流す大人が圧倒的に多い。
ゆえに子どもたちは話すことを諦めるのです。
「この子は幸せになってほしい」
「我が子と仲良くなりたい」
「優しいお母さんになりたい」
そう願われる方は「話す、教える」というスタイルから一歩引いて見てください。
「優しく教える」「分かりやすく教える」がよくあるじゃないですか。
根本から違っていて「子どもの話を聞く」のが基本です。
例えば、お子さんが学校で仲間はずれにされてしまった、先生が嫌だ、そんな強いストレスを抱えているとします。
「こうすればいいんじゃない?」と正論を言っても表情が変わらないはずです。
「あなたはどうしたいの?」と話を聞いてみてください。
大人の意見がぐっと抑えて、聞くだけです。慣れないウチは意見は一切言わないくらいが丁度いいでしょう。
お子さんが夢中に話し始めて、終わったときの表情が変わってきます。
声の抑揚も違ってくるはずです。
実は子どもたちは大人に話したいことが山ほどあるんですよ。
先生は「くだらない。これをしなさい」と教えてばかりだから、子どもたちは話すことをやめるんです。
ただ「さぁ、何でも聞いてあげるから話しなさい」でもダメなんです。
悩みを話し合うことは親子の共同作業なんですよ。
話しやすい雰囲気をつくってあげる。
日常からそんな気持ちを抱いておく。日々の積み重ねから始まるんです。
話をする際は向かいあってもいいですが、ドライブみたいなお互いが前を向いている状態がいいですよ。
身体の動きは心の動きと連動しています。
前進しながら話す方が、内容も前向きになります。
もちろん歩きながらでもOKです。
悩みの話し合いは親子の共同作業と言いましたが、お母さん自身が悩みや弱い部分を見せるのも有効です。
「腹割って話す」というじゃないですか。
動物がお腹を見せるのは、心を許している証拠のように、大人から腹を見せるんです。
子どもは親を完璧な存在のように思っているので「え?そうだったんだ!」とビックリするでしょう。
同時に「弱い自分を出してもいいんだ」と思えてきます。
今、世間ではバッシングが多いじゃないですか。
相手の立場関係なく言ったモノ勝ちです。これって「話を聞くんだ」という教育を受けてきてないからです。
今まで、散々に教え、言われてきたから聞く姿勢をもってないんですよ。
逆に言えば「子どもの話を聞くこと」で問題はかなり解決します。
「教えるんじゃない。聞くんだ」
この姿勢で親子関係は別次元になりますよ。
子どもたちは本当は話したいんです。ぜひ聞いてあげてください。