まだまだ不十分ですが、発達障害の子に対する療育は充実しきつつあります。

 

ただ療育にもう一つ、日々に遊び心を忘れないよう気をつけてください。

 

人間には点数や運動能力など見た目で評価出来る能力と心の前向きさが必要です。

評価出来る能力は様々な支援方法で伸ばせますが、心の前向きさは本人次第です。

 

周りが出来ることは本人の気持ちを尊重する時間を増やすことです。

 

私は支援学校で先生をしていて発達障害の子にも会ってきました。

ある高校生の男の子は高等部から支援学校に通い出したのですが入学当初は暗い表情でした。

 

ただ彼は3年後の卒業式に見違えるほどの成長を見せます。

色白で肥満傾向のあった身体は筋肉質になり、友達と笑い合う姿。

卒業後も一般の企業で働き続けています。

 

彼を変えたのは心の成長です。

ソフトボールなどの課外活動や自分の意志を尊重されたこと、仲間が出来たこと。

決して紙では評価出来ない心の成長が彼を成長させました。

 

学校の傾向であって全部がそうではないですが「出来ることをとにかく増やそう」という姿勢が見えがちです。

それだけでは人間は満足出来ないんですよ。

 

「うわー!!これすっごい楽しい!!」

 

という遊び心からくる感動や刺激が大事。

その刺激さは気持ちを前向きにさせます。

 

今の子どもたちに足りないのは前向きさでしょう。

 

「子どもに元気がない」

「学校がつまらなさそう」

 

そんな様子が見られたら遊び心を刺激してください。

一緒に遊びに行くもよし、好きな遊びに没頭するもよし。

 

先生は褒めないかもしれないですが、めちゃくちゃ大事なことです。

 

私自身、小中学生は自信のない子どもでしたが、高校からの部活で人生変わりました。

友達が出来たり、ちょっと羽目外したり、良い結果が出たり。

 

私は決して優秀な選手でもなく、将来に全く関係ない部活時間でしたが心の成長は大きかったです。

なかなかハードな部でしたが辞めずに3年間続けられました。

 

「すげぇ!俺3年間やりとおした!」

と感動したのです。

 

・・・決してすごくないですよね(笑)

部活を辞めずに続けられたなんでどこにでもある話。

 

ですが自信がなかった私にはやり遂げたスゴい出来事だったのです。

 

 

遊び心や目標を抱くロマンを大切にしてください。

周りからみれば大したことないですが本人とってはもの凄い大事なものです。

 

達成すると「自分ってすごいじゃん!」と思えてきます。

その気持ちは何よりもかけがえないのものになります。

 

支援方法や勉強は客観的な自信をつけてくれます。

遊びややりたいことを通して主観的な自信が身につきます。

 

主観的な自信とは「うわー自分ってすごい!」と思えることです。

 

補足で話しますと私は男兄弟で育っていて思春期の頃は女子と話すのが苦手でした。

ただモテたい気持ちはあるのでトライ&エラーで話せるようになっていきました。

 

「よっしゃー!俺ちゃんと話せたじゃん!!」

そんな主観的な目標達成が大事なんですよ。

 

「女子と話す」なんて出来る人からすれば普通過ぎるのですが。

 

主観的な自信を大切にしてください。