子どものころは夏休みの間に色んなイベントがありました。

蝉を虫かごいっぱいに捕らえて大合唱になったり。

 

おばあちゃんがくれた蝉のぬけがらを木にくっつけてみるもののすぐに落っこちて。

「ぬけがらはくっつかない」という事実に気づいて、葉っぱの上に置いてみたり。でも落っこちる。

 

近所の公園でカブトムシを見つけたときは大興奮でした。

みせびらかしたい衝動に駆られたものです。

 

私たちは大人になって何が変わったのでしょうか。

身長?体重?肌や髪質などの外見?

 

一番変わったのは心の有りようです。

 

昔は世間関係なく蝉が好きだったんです。

夢中で追いかけていました。

 

でもやがて蝉に価値はないことに気づきます。

追いかけるのをやめます。

 

お金や地位や名声や褒められるなど、みんなが良いと思うモノを一緒に求め出します。

 

私たちは見た目ではなく心が変わったんです。

自分だけがいいと感じていたものから、みんなが良いとされるものに興味がうつりました。

 

「蝉に価値はない」という世の中の価値観に従いました。

でもやっぱり楽しくない。大人になっても毎日がなんだか虚しい。

 

それは自分の心を捨てられてしまったから。

 

でもまだ遅くはありません。もう一度拾いにいきましょう。