心を育てよう

知的障害ある子の困り感。先生の指導でうまくいかないときには。

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私は以前は特別支援学校(養護学校)で先生をしていました。

 

食事、着替え、トイレなど生活習慣が身につかずに困っているお母さんおられると思います。

 

「学校に行っているけど改善しないみたい・・・」

とお悩みの方は逆転の発想をしてみてください。

 

それは子どもの成長に必要なのは正義より愛だ、ということです。

 

当然すぎる世界の大法則ですが、これが学校では逆転します。

学校は愛より正義なのです。

 

ここでいう愛とは感情です。正義とは秩序です。

 

子育てで最も大切なのでは相手の感情を満たすことです。

「嬉しい」「楽しい」「自分は愛されているんだ」という感情を満たしつつ「こうするんだよ」と秩序を教えます。

 

これが本筋です。

 

ただ学校は逆になんです。

守るべき秩序が先にあって、秩序を守れたものには愛が与えられます。守れないものには罰です。

 

先生全員がそうではないですが、学校の愛は条件つきなのです。

 

なので学校で頑張っているはずなのにうまくいかないなら、本来の「感情を満たしてから秩序を教える」という順番に戻す必要があります。

 

ある知的障害ある子のトラブル

ある知的障害の女の子の話です。

彼女はクラスの中で認識的には幼い子でした。

 

言葉数少ないものの「好き」という言葉と投げキッスをよくして笑顔の多い子でした。

 

彼女は男性の先生よりも女性の先生が好きなようです。

実習などで来る若い女性の先生にはずっとくっついていました。

 

家が母子家庭で姉がいます。お母さんは仕事でずっと外にいるのでお姉さんと過ごす時間が多いようです。

若い女性の先生が好きなのはお姉さんを投影しているからでしょう。

 

条件つきの愛にたえられない

彼女は1学期後半になると落ち着きのない様子が見られるようになってきました。

授業中立ち歩いたり、教室から出て行ったりします。

 

先生らは「毎年こうなっているから」「怒りっぽい性格だから」という認識でした。

対応としては「座りましょう」「みんなを見なさい」などの言葉かけによるものです。

 

私は「これでは多分変らないだろうな」と思っていました。

 

彼女がほしいのは愛情です。先生らが与えているのは秩序であり条件つきの愛です。

「秩序を守れたら愛してあげる」ということです。

 

でも彼女からすればもう限界なんですよ。

 

「秩序を守れたら愛してあげる」

彼女もそれは分かっているので、1学期の最初はそうやっていたんです。

でももう無理なんです。自分にウソをついて我慢することの限界なんです。

 

無条件の愛で解決する

女性の先生にベッタリなのは、お家での関わりが少ないからでしょう。

彼女のお姉さんは学生でした。

お母さんは仕事なのでお家で寂しい想いをするのは想像出来ました。

 

彼女が求めているのは身体によるスキンシップでした。

ただ私は男性です。身体のスキンシップに応えることが出来ません。

 

でも方法はあるものなんです。

スキンシップが一番の欲求であっても、本人の好きなことをヒントに考えれば正解は出せます。

スキンシップの代わりに私は彼女と散歩することにしました。

 

私は彼女は歌が好きなのを知っていたので、鼻歌を歌いながら校内を散歩することにしました。

 

やがて彼女は「トトロ」など曲のリクエストをするようになっていきました。

落ち着きのない行動は良くなっていきました。

 

感情を満たすのが先

知的障害ある子も自閉症の子も、身体障害や発達障害の子も同じです。

というよりは大人も同じです。

 

みんな先に感情を満たしたいのです。

どれだけ秩序が正しくても自分の感情がついてきていないと無理なんです。

 

繰り返しますが、学校は秩序が先です。

守れたら愛情が与えられます。守れない子には罰です。

 

ただ子育ての本来は無条件の愛から始まります。

感情を満たしつつ秩序を教えるんです。お子さんの様子に改善が見られないなら本筋に戻してください。

 

子育てに必要なのは正義よりも愛情なんです。

dai

dai

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