先日、Yahoo!ニュースでプロ野球の古谷選手の紹介がされていました。
『古谷選手って誰?』
と思う人もいるでしょう。
古谷選手はプロ野球選手。2016年にソフトバンクに入団した新人選手です。
古谷選手が取り上げられた理由はファン感謝デーで『有名になって障害者の人たちを球場に招待したい』と決意表明した故のようです。※ドラフト2位選手なので注目されてるのもあるんですけどね。
なぜそのような発言をしたかというと、古谷選手には障害のある妹さんがいるから。
兄妹仲は中学のときは悩んだものの、高校に入る頃に変わって、今は良好な関係でいるとのことです。
まず初めに
今、子育て中の方で『兄妹姉妹の中に障害ある子がいる』というご家庭あると思います。
初めに言いますと、私は『兄妹が障害を持っている』という知人が多いのです。
少なくとも知人の全てが障害ある兄妹のことを悪く言いません。そこには嘘はなく本気で仲が良いように思います。
たとえ現在、兄妹仲が悪く悩んでおられても『改善される道はある』とお考えください。
『ある』と思うと見つかるものです。見つかる可能性がぐんと上がります。
古谷選手のように、一時期悪くなってもその後改善されていく例はいくらでもあります。
事実は自分次第でいくらでも変えられる。
物事というのは自分の解釈次第で意味が変わります。
ただ客観的な事実は変わりません。
『今日はお客さんが30人来店しました』
という数字で表現されるような事実は誰の目からみても明らかなこと。変わりません。
『お客さん50人来たよ!』と言い出したらそれはウソですから。
ただ
『今日はお客さんが30人しか来なかった・・・』
と思うのか。
『今日はお客さんが30人も来てくれた!』
と思うのかは、自分次第です。
主観的な話は自分次第で変わるのです。
兄妹でも同じ
「自分がどう思うか」の解釈は変えられます。
それは兄弟でも同じです。
例えば私には兄がいます。
小さい頃は疎ましい存在でもありました。
兄の名誉のために言いますと『兄の性格が悪い』とかではないのです。
ただ兄は何でもそつなくこなせるタイプで優等生なんです。
反面、私は凸凹です。
異様に頑張れる分野がある一方、極端に苦手なことがあります。
なので兄が近くにいるとひどく自分がダメな人間のように思えてきます。
凸凹の『凹』の部分が強調されるんですよ。そつのない兄と自分とを比べると。
実際、幼いころの兄からダメだしされたのはキツかったです。
正しくて反論できないですから。
ただ今は違います。兄弟仲は良好です。
理由は私自身の兄への受け止め方が変わったからです。
障害ある兄弟も同じ
障害ある兄妹に関しても自分の解釈次第です。
ソフトバンクの古谷選手の話を思い出してください。
『中学生ときは悩んでいた。でも今は違う』と言っていました。
これは古谷選手の受け止め方が変わったということ。
もっと言えば受け止め方が変わっただけではありません。プラス思考になっています。
古谷選手の高校時代、妹さんはいつも球場に応援に来ていたとのこと。
そして古谷選手は2016年のドラフト会議の2位指名でソフトバンクに入団しています。
ファン感謝デーの新人紹介では『有名になって障害者の人を球場に招待したい』と決意表明しています。
古谷選手は妹さんの存在を自身のプラスにしています。
中学時代はマイナスでした。
そこから高校時代に0にして、今ではプラスのモチベーションにまでしています。
結果、プロ野球選手にまで到達しました。
さらに古谷選手は今度は『妹以外の人も球場に招待したい』ということを言っています。
そんなことを言えるのも妹さんのおかげでしょう。
古谷選手の野球への情熱に妹さんの存在があるのは間違いありません。
物事は自分の解釈次第です。
過去の事実やこれから起こる事実も自分の意志で変えることが出来ます。
どうすれば前向きに解釈できるのか
「今現在、兄弟姉妹の存在をプラスに受け止められていない人」を前提に話します。
兄妹姉妹をプラスに受け止めるには「兄妹仲良くしなくちゃ」とか「良いこと探しをしよう」ではありません。
「義務や一般常識で考えない」ということです。
それよりも「今日一日楽しかった」と思える日を積み重ねることです。
想像してみてください。
物事を前向きに考えられる人がいるとします。
その人でも「財布落とした」「交通事故にあった」「仕事で失敗した」など不愉快な出来事が続けば落ち込みますよね?
マイナス思考はそんな落ち込む過程の中で芽生えてきます。
逆に言えば充実した日々の中からプラス思考は芽生えます。
古谷選手が「中学生のころは妹の存在に悩んだ」というのは、中学生のころは古谷選手自身が思春期で色々悩んでいたからでしょう。
今現在、「妹のために頑張りたい」「障害ある人を球場に招待したい」と思えるようになったのも野球で充実した日々が裏付けになっているはずです。
充実した日々が送れるようになった→妹さんの存在をプラスに変える出来事があった→受け止め方が変わった
ということです。
もう少し掘って説明しますね。
「プラス思考が大事」というのはありふれた話です。
ただみんな分かっていながら、プラス思考出来ない人は多いです。
私は過去に学校の先生だったんですが何度か見てきました。
先生が生徒に「もっと前向きになれ」という指導をすることがあります。
先生の言っていることは正しいんです。
ただ、それで前向きになれた生徒を見たことがありません。
つまり他人から言われてもプラス思考にはなれないんです。
また自分で「プラス思考になるぞー!」と思ってもなれないのです。
プラス思考になるには下地がいるんです。
その下地が「日々を楽しく過ごせているか」です。
下地が出来て、何かしらのきっかけでプラス思考になれる、ということです。
「日々が楽しくない!」と気づいたなら
自分自身、また家族や身近な人の様子を見てみてください。
「ん?毎日を楽しめてないな」と感じる人はいますか?
いれば「じゃあどうやったら日々は楽しくなるの?」と思うことでしょう。
日々を楽しくするには自分のやりたいことをやるのが一番です。
古谷選手で言えば大好きな野球があるから物事を前向きに受け止められるんです。
ただ自分のやりたいことが分からない場合、忙しすぎる場合もあるでしょう。
そんな場合はその人にくっつている「しなければならない」を取り払ってください。減らしてみてください。
「勉強しなければならない」
「成長しなければならない」
「優しく良い子であらねばならない」
そんな自分や相手に課されている義務を減らすんです。
私たちは日常生きていると気づかないうちに「ねばならない」「しなければならない」が身体や心にひっついてきます。
それを取り払うんですよ。「ひっつき虫」みたいなものです。
↑これですね。冬に草むら歩いていると知らずのうちにくっついてるやつです。
ひっつき虫のあるエリアを歩くとこうなりますよね↓
こんな”ひっつき虫”が世の中にも溢れています。
「しなければならない」「これが正しい」というひっつき虫です。別名”一般常識”です。
これをとってあげるんです。
自分についてるのも、相手のも、です。
取り終えたら心が軽くなります。
物事を前向きに捉えられるようになっていきます。
「もっと知りたい」
「成長したいな」
「優しい人になろう」
こんな気持ちになってきます。これがプラス思考になるための下地です。
障害ある兄弟姉妹を例に挙げて説明しましょう。
「妹を好きにならねば」「兄妹仲良くしなくちゃ」と自ら思い込もうとしたり、そう思わせようとしてもダメなんです。
それよりも日々を楽しくするんです。
楽しくするには古谷選手のように好きなことに没頭するのが一番ですが、そうはいかない人が多いはず。
なので日々が楽しくない場合は自分や相手にくっついている「ねばならない」というひっつき虫をとってください。
とれるほど心は軽くなります。
そのうちに自分の好きな事、やりたいこと、ありたい姿が分かってきます。
それが「妹を好きになろう」と思える下地なんです。
知らずのうちにくっついてますよ
世の中は「ねばならない」に溢れています。
職場は「仕事をせねばならない」に溢れています。
学校の先生は「勉強せねば」「良い子にならねば」と指導してきます。
世の中は「品行方正にしなさい」「世の中に貢献せよ」と無言で求めてきます。
気づかないうちに「ねばならない」というひっつき虫に囲まれているんですね。
まずはそこに気づくところから。
”ひっつき虫”の存在を知っていれば避けられます。
「あ、今くっついているんじゃないかな?」と気づくことが出来ます。
くっついていても取り除けます。
それと同じです。まず気づくことから。
あなたや相手にくっついている「ねばらない」「しなければならない」を減らしてみてください。
心が軽くなってプラス思考が芽生えてきますよ。