障害ある子の教育活動につきものの「自立」という言葉。

この自立には学習や日常生活以外にも精神面の自立もあります。

 

精神面は先生の言う通りにしていれば積みあがるものでもありません。

むしろ反抗的な生徒の方が精神面では強いのです。

 

本サイト夢へのEn-Zin(エンジン)では障害ある子を対象とした精神面の強さに焦点をあてて書いています。

 

精神面の強さってこういうこと

私は障害者スポーツであるボッチャという球技の県協会役員をしております。

先日小学校から大学生向けの講習会の依頼を受けたので、そのための資料作りをしていました。

 

「言葉よりもビジュアルで」とYouTubeにてパラリンピックの動画を探していたら非常に素晴らしいのがありました。

精神面の強さってこういうことです。※音声が流れてくるので注意してくださいね。

個人的にこの動画泣けるほど感動したくらい。

えーと電車やバスなど音声つきで見れなかった人のために解説しますと「Yes I can」という歌声が流れています。

非常にポジティブな動画です。

 

でも、この映像の中の人たちも実際の生活では出来ないことに向き合うことがあるはずなのです。

 

途中そんな場面ありましたね。2分10秒くらいのところ。

面接のような場面で青年が「No」と言われています。

 

ただ「No」と言われたあとに「Yes I can!!」と青年は叫びます。

 

精神面の強さは物事を良い方へ解釈させます。

失敗しても「次は成功させるぞ」と立ち上がるのか、「やっぱダメなんだ」と打ちひしがれるのか。

失恋して「次はもっといい出会いがある」「自分を磨こう」と考えるのか「自分に恋愛は無理なんだ」と思うのか。

嫌な人に出会って「こんなことしたら人は嫌がるんだな」と反面教師とするのか「世の中嫌な人ばっかりだ」と思うのか。

 

同じ出来事でも人によって解釈は違います。

解釈次第によって失敗は成功への続きとも、ただの挫折ともなります。

 

違いを分けるのは物事を前向きに捉えられるかどうかです。

 

ではどうやったら前向きになるのか。

先ほどの動画で言えば「自分は出来る」という体験を積むこと。

 

「Yes I can!!」と思えることですね。

 

ただこの「Yes I can」と思うことが非常に難しいのです。

 

私は特別支援学校で先生をやっていました。

小中学校の様子も分かっていますし、学校の先生が何を重要視するかの傾向も把握しています。

 

今の学校教育では「出来る、出来ない」と言う目に見える部分を重要視して、心の強さの部分が置き去りになっていると感じています。

 

学校は「you can’t」の世界

念のために言っておきますと私は学校教育や療育を否定しているわけではないですよ。

学校の先生に恨みがあるとかでもありませんので。むしろ感謝の念の方が強いです。

 

私は特別支援学校で先生をやっていてよく感じたのが学校は「you can’t」の世界です。

you can’t、つまりは「あなたは出来ない」と伝えることが多いのです。

 

成績や個別の指導計画を読んでいけば分かると思います。

2、3年に1度くらいは「出来ない」「頑張りましょう」という表記が多い先生に当たるハズです。

 

「Yes I can!!」とは逆の世界が広がっているんです。

また世の中に出れば猶更「あなたは出来ない」の世界です。

 

家では「Yes I can!!」

障害とは詰まるところ「出来ない」ということです。

出来ないことを出来るようにするのが障害を克服することです。障害に立ち向かうのは立派な姿なのかもしれません。

 

でも実際の問題、出来ない部分、苦手なことばかりやっていたら自信なんてなくなっていきます。

 

例えば勉強でもスポーツでもなんでもいいので自分の苦手なことばかりやってみてください。

「なんで俺はこんなことが出来ないんだ・・・」と気がめいっていくでしょう。

 

例えば私は事務仕事が大の苦手です。謙遜でも何でもなく驚くくらいの人並み以下です。

私が事務仕事ばかりやっていたら自信はどんどん削られていくでしょう。

努力すれば向上するとも思えません。そもそもが向上したい気持ちがないですし。

 

学校ではこんな出来ない部分を強調してきます。平均値を目指すのが学校なのです。

 

先生のさじ加減にもよりますがダメ出しが多い先生は必ずいます。

判断基準は連絡帳や指導計画や成績です。

そういう先生は家庭にも「お家でもがんばってください」と言ってくることが多いはずです。

 

バランスとる意味でその意見には乗らないことをおススメします。

 

学校での障害の克服の仕方は「出来ないを出来るようにする」です。

よって「不得意なことを克服しよう」ということです。

言い方悪いようですが目に見える形での障害の克服を目指しています。

 

反面、私は目に見えない部分での障害の克服を話しています。

 

目に見える形での障害の克服は、既に出来ていることに興味はありません。

学校教育では「出来ることをやってもしょうがない」という感覚があると私は見ています。

 

ただ動画でもあったように精神面の強い人ほど自分の長所や出来ることを良く知っています。

行動的な人ほど「自分は出来る!」と思っています。

 

だから長所に没頭できる時間がすごく大切なんです。

それは自分の出来ることや得意なことを確認する時間。

 

普段は「あなたは出来ない」と思わされる場面が多いゆえに

「Yes I can!!」と思える時間が必要なのです。

 

学校で「you can’t」なら家では「Yes I can!!」であるべきです。

 

逆境に置かれても「Yes I can!!」と思えれば立ちあがることが出来ます。

photo by Parasport Danmark

photo by Parasport Danmark

 

パパやママも「Yes I can!!」

私このCMいたく気に入ってしまい何度も見返しています。

関係ない話ですが私自身にも夢がありまして。

『あー俺自身も「Yes I can!!」だな』と感じた次第です。

 

このサイト上では子どものことに焦点を当てていますが内容は誰にでも応用できることです。

 

いうなれば子どもだけ「Yes I can!!」というのも無理があるじゃないですか。

パパやママも「Yes I can!!」なんですよ。

 

日常生活で失敗したり不安になったりすることがあるはずです。

失敗したとき、不運が重なったときも「Yes I can!!」と自分に言い聞かせてみてください。

 

どんな出来事も自分の解釈次第です。

失敗しても「これは成功へとつながっているんだ」と立ち上げれるのか「もうダメだ」とうなだれるのか。

 

分かれ道は「Yes I can!!」と思えるかどうかです。

 

学校でも仕事でも家庭でも落ち込むことはこれからも必ずあります。

でも「Yes I can!!」と思えれば道は拓けてきますから。

 

・・・ここで「Yes we can!!」で終わればキレイだな、と思ったので怪しい何かみたいですがやってみましょう。

 

「Yes we can!!」

 

ありがとうございましたー(笑)

 

 

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