私は沖縄に親戚がおりまして。
かれこれ20回くらいは沖縄へ行っています。
また行く際は出来る限り休みをやりくりして5泊、6泊などの長期滞在しています。
滞在中は美ら海水族館などの観光スポットには全く興味がありません。
先日も沖縄へ帰っていましたが、やったことというのは親戚とイオンモールへ映画見に行って、近所の沖縄そば屋へ行って、ステーキ屋で1000円のステーキランチに感動して帰るなど非常に地味。
泊まるホテルもなるべく個人経営の味のあるとこが好きです。
観光客でごった返してマニュアル的な対応をしているホテルはどうも好きになれないのです。
要は私は沖縄にいる人たちとその空気が好きなんです。
観光客が多かったり、マニュアル的な接客には、私が好きな沖縄の空気を感じさせてくれないので行かないのです。
そんな私が沖縄へ行く度に必ず寄るたまご屋さんがあります。
場所は沖縄県うるま市という沖縄中部。
観光名所から外れた場所にあるので知らない人も多いでしょう。
このたまご屋さんは『これぞ沖縄だ!』と感じさせてくれる最高の場所なのです。
今回このたまご屋さんを題材に障害ある子の教育について語っていきます。
若干斜め上過ぎる切り口に思われるかもしれませんが、どうかついてきてください。
まずはたまご屋さんの紹介から。
ここは『たまご屋』です。
さてこのたまご屋さん。
正確に言えばたまごだけを売っているわけではありません。
たまご及びたまごを使ったケーキやシュークリーム、プリンなども販売しているお店です。
入り口からみてみましょう。
ニワトリが笑顔でたまごを持っているイラスト、また『たまご屋』という表記からも、ここが何のお店であるかは理解出来ますね。
看板の小さい文字にも『たまご屋さんが手作りしたケーキのお店「たまご屋」』と書いてあります。
そうです、先ほど説明した通り、ここは「たまごとケーキのお店」なのです。
ただ『たまご屋』と表記されている看板のすぐ横にはこんなものが鎮座しています。
「!」
そうです。トリケラトプス。恐竜です。これがまたデカいのです。離れてみるとこうなっています。
本物のトリケラトプスは全長9mなので実物大ではないですが、全長4mはあるでしょう。
また下には池まで作ってあるこだわりよう。
このお店は、たまごとケーキのお店『たまご屋』です。
トリケラトプスやティラノサウルスなど恐竜に関する商品は扱っておりません。
このトリケラトプスの横にはオブジェがまだあります。こちらです。
マウンテンゴリラさんと首長恐竜が「出口」と教えてくれているわけですね。
ただ、ここはたまごとケーキのお店『たまご屋』です。ゴリラや首長恐竜のフィギュアなどは売っておりません。
さらに。
オブジェだけではないんです。ここは『たまご屋』ですが中には本物の動物もいます。
さて問題です。
ここはたまごとケーキのお店『たまご屋』です。
中にはどんな動物がいるでしょうか。
またあなたがたまごとケーキを売るお店の経営者であればどんな動物を飼うでしょうか。
女性ウケの良い子犬や子猫でしょうか。
はたまたハムスターでしょうか。
いずれにせよ『わー可愛い』というリアクションのとれる動物を飼うと思います。
さて正解です。
中に入って動物を確かめてみます。
『ラマがいました』
ラマ・・・ラクダ科のほ乳類。体長1mによるが背中にこぶはない。南アメリカのアンデス山中に古くから家畜化され、荷役に用い、毛は織物に利用。別名アメリカラクダ。(出典デジタル大辞泉)
小動物とはかけ離れた獣臭する本物のラマが駐車場にて迎えてくれます。
ただ見ようによっては可愛い。個人的にこのタレ目と出っ歯は好き。
↓奥には名前もよく分からない生き物が飼育されています。・・鳥かな。
となりにはもう一匹動物が。
ラバです。
ラバとは雄のロバと雌のウマとの交雑種の家畜。
・・ラマの柵となりにラバがいます。
ラマとラバ。
『名前が似ているから隣でいいんじゃない』そんな思惑が見え隠れするのは私だけでしょうか。
ただ、ここはたまごとケーキのお店『たまご屋』です。
トリケラトプスにマンテンゴリラ、ラマもラバも商品としては取り扱っておりません。ご注意ください。
動物はまだまだ沢山います。それも本格的なものが。
↓例えばダチョウ。デカくて迫力があります。2mはあるでしょう。
↓ケヅメリクガメ。上に乗っかってる子ガメが可愛い。でもどうやって上に乗ったんだろう。
↓ポニー。後ろには黒豚もいてかぐわしい臭いが・・・
↓ロバが2頭います。ラバ、ラマ、ロバ。さてこの中で仲間外れはどれ?
↓クジャク(孔雀)
クジャクは気分次第で羽を広げてくれます。
今回待てども開いてくれませんでしたが、以前広げてくれた写真があるのでこちらを。実物は迫力満点ですよ。
↓アルマジロ。これは可愛い。
↓ベニコンゴウインコ。仲良く2羽で毛づくろいしあっていました。
↓お返ししてます。これも可愛い。
↓目が可愛くないですか?
まだまだサルやヒツジにウサギ、ニワトリやインコ、ヘビなどの爬虫類、鯉のいる池もあります。
でも、ここはたまごとケーキのお店『たまご屋』です。
ここは一体何屋なのか
いや、たまご屋なんですが。
しかしなぜこんなたまごに関係ないものばかりが出てくるのか。
実はこの『たまご屋』さんには別名があります。
最初のトリケラトプスを遠くから見てみましょう。
こちらです。
ミニミニ動物園
とありますね。
そうなんです。
ここは『たまご屋』ですが『ミニミニ動物園』なのです。
・・・うーん、分かりにくいなぁ(笑)
えーここはあくまでも「たまご屋」なんですよ。
なぜならここで有料なのはケーキとたまごだからです。
つまり動物観るのは無料なんですよ。
ミニミニ動物園はあくまでもオマケにしか過ぎないのです。
例えば高級な料亭や居酒屋で鯉や金魚などの水槽があったりしますが同じようなもの。
料理を楽しむための演出として水槽があるわけですね。
このたまご屋さんも「たまごやケーキを買うついでに動物も楽しんでね」ということです。
ただ、たまご屋の看板よりもミニミニ動物園の看板の方が大きくて目立っています。
動物を見て欲しいのか、たまごを買って欲しいのか。
・・・多分動物を見て欲しいのでしょう(笑)
それでもこのお店は動物は無料でたまごで収益を上げているのだから、ここはたまご屋なのです。
実はケーキも売っている
私はこの『たまご屋さん』のケーキも大好きです。
元々このたまご屋さんはたまごだけを売っていたそうです。
そのうちレパートリーを増やして、今では新鮮なたまごを活かしてケーキやシュークリームなどもあるのです。
オマケを遙かに超える動物たちへの力の入れようですが、本業も良い商品を作られています。
例えば動物園や水族館ではお土産用としてお菓子があったりするじゃないですか。
動物をモチーフにしたクッキーやケーキなどです。ああいったものは味もサイズも値段はイマイチだったりします。
このたまご屋さんは味も値段も、サイズも上々です。
そして動物をモチーフにしたお菓子が何もない(笑)
純粋にお菓子の質で勝負しているのです。
例えばロールケーキは880円。大きさはよくある通常サイズですよ。これが美味。他のもご覧ください。
沖縄全体の傾向でありますがこのたまご屋さん安い、そしてデカい。味も良好です。
お客さんの多くは地元の人です。駐車場にレンタカーが少ないのです。
そのことも本業のたまご屋としての質の高さを現しています。
実はウリは動物ではなくケーキやたまごなんですよ。
そして動物とケーキをミックスさせて商売をしようというのが全く見られないのです。
ここが素晴らしい。
ここには沖縄スピリットが溢れている
ここは『たまご屋』であり『ミニミニ動物園』です。
ケーキの味や値段もさることながら、ここには「お客さんに楽しんでもらいたい」という想いで溢れかえっています。
2,3紹介しましょう。
例えばこちら。新しく遊歩道が出来ていました。
石と石の間に隙間が設けてあります。その隙間をまたいで渡っていく遊歩道なわけです。
小さい子には楽しい遊び場でしょう。
また遊歩道にはこんな仕掛けも。
カエルのオブジェがあるんですよ↑
大人には「なんだカエルか」ですが子どもの低い目線でみれば巨大カエルです。
この遊歩道、子どもの目線で作っています。このクオリティ。
でもここはたまごとケーキのお店『たまご屋』なんです。
遊歩道は無料。動物も無料。たまごやケーキにお金を払うのは大人です。
でもここは子ども目線での遊歩道があります。
それが感動させてくれるんです。
店内にはいるとこんな感じになっています。
↑くつろぎスペースがありますね。右に入るとケーキの販売所があって店員さんもいます。
ただ、ここに店員の目は届きません。さらに奥に行けば動物が沢山いるエリアです。
つまり何も買わずに動物観て、くつろいで帰ってもそれが店員さんの目にとまることがないのです。
気兼ねなく動物だけ観て帰れてしまいます。
さらにはくつろぎスペースには大きなテレビもあります↓
このテレビの奥に動物エリアがあるのですが入口はこんなのです。
素敵な入口・・・ということが言いたいのではなく、上の看板にご注目ください。
こちらです↓
見学自由、遊びに来てね!なんですよ。
この「遊びにきてね!」は表にあるトリケラトプス頭上にある看板にも書かれています。
さきほど『このたまご屋は「お客さんに楽しんでもらいたい」という想いで溢れかえっています』と言った理由がおわかりいただけたでしょうか。
普通だったら「ケーキ食べながら動物を観てもらおう」「女性向けに可愛い小動物入れよう」とか考えるはずです。
でもそんな小手先な考えはないんです。
いるのはラマやダチョウやサルやロバ。ブタにカメにウサギにダチョウ。インコに鯉です。
オーナーの趣味もあるのでしょうが、子どもが喜びそうなものが沢山います。
実際に地元の園児が遠足で来ている場面も何度も観てきました。
でも遠足で来る園児たちはケーキ買っていかないですよね。
さらにはこのたまご屋さんは来る度に改装しています。
収益を上げるたまごやケーキコーナーではなく動物エリアが、です。
このたまご屋さんには「お客さんに楽しんで帰ってもらいたい」が溢れに溢れかえっているんです。
そしてオーナーさんがそれを楽しんでいます。
「やりたいからやってるんだ」という心意気を非常に強く感じます。
私にとっての沖縄最大の魅力はこういった心意気を持った人たちに沢山出会えるということ。
個人的にはこの「相手を楽しませたい」「やりたいからやっている」この心意気が沖縄スピリットだと思っています。
その最たるものがこの『たまご屋』であり『ミニミニ動物園』です。
こんなスポット他にありません。
思わず買い物したくなる理由
私はこの『たまご屋』に来るたびに必ず大量の買い物をして帰ります。
日持ちするマフィンやシフォンケーキ、カステラなどはお土産用として買って帰ります。
ケーキやシュークリームなど日持ちしないものは宿泊先のホテルなどでいただいています。
大げさでも何でもなく『なんか買いたい』という気持ちにさせてくれるのです。それも大量に。
そうなる理由はこのたまご屋さんは、私が最も欲しいものを提供してくれるから。
その欲しいものとは先ほど言いました「沖縄スピリット」です。
「お客さんに楽しんでもらいたい」「やりたいからやっている」そんな心意気です。
その心意気を味わいたくて何度も沖縄に来ていいます。
だからそれを最大限に提供してくれる、このたまご屋さんにはお金を払わずにはいられないのです。
子どもが欲しいものってなに?
その人が本当に欲しいものを提供すれば、何かしらの対価が返ってくるものです。
障害ある子も同様です。
私は以前は特別支援学校で先生をやっていました。
もし何かしらの問題で行き詰まったり、悩んだときは『この子が本当に欲しいものは何なんだろう?』と考えてみてください。
学校での問題行動の多くは『子どもたちが欲しいもの』と『先生が教えたいこと』のギャップから生まれることが多いものです。
大まかにくくれば子どもたちは『幸せになりたい』と願っています。
それに対し先生は『自分を抑えて世の中に合わせなさい』と指導してきます。
両者が微妙にかみ合ってないことがおわかりいただけますか?
集団行動がとれるように、出来ないことが出来るように、など先生は多くのことを求めてきます。
ただそれは『この子を幸せにしよう』という考えからは若干のズレがあるものなんです。
そのズレに『なんとかして応えよう』と子どもが頑張り過ぎると、起こる問題が多くあります。
起こってしまった問題の解決には『その子がどうしたいのか、どうありたいのか』を考えることです。
例えば自閉症の子で多動性が強く、急にその場から逃げ出したり、学校外へ出て行ってしまう子がいました。
原因は行き過ぎた偏食指導にあったようです。
学年が変わって、新しい担任の先生が偏食指導を本人のペースに合わせた途端に多動が静まって、学校外へ出て行くことがなくなりました。
私がこのサイト夢へのEn-Zinを立ち上げている理由でもありますが、障害ある子に対し『この子にとっての幸せって何だろう』『どうすればこの子は幸せになるんだろう』
そんなことをもっと深く追求した方が良い結果が生まれると信じています。
自分を満たしてくれれば、自然とお返しをしたくなるのは誰でも同じ。
沖縄のたまご屋さんで私が自然と『この店で買い物しよう』と思うのと同じ原理です。
つまり学校の先生だって『この子にとっての幸せは何なのか』『どうすればこの子は幸せになるのか』を考えればいいのえすが・・・なかなかそうはいきません。
というわけで保護者の方に知って欲しくて私はこのサイトを運営しているわけです。
問題を解決するにも、優しい子どもになるにも『その子を幸せにすること』です。
心が満たされることで解決する問題が多くあります。
しかし障害ある子の環境はときに「○○しなさい」など自分の気持ちを抑えて誰かの言う通りにすることを求められます。
認識を持つことで危険は回避できる
認識を持つことで回避できる問題があります。
例えば横断歩道を安全に渡れるようになるのも『横断歩道は車が通る場所だから危険だ』という認識を持つからです。
認識がある、ないで結果は変わってきます。
障害ある子は自分の気持ちを抑える傾向にある
問題行動の解決はその子のやりたいことやありたい姿を追求させること
優しい子やマナー守る子に育てたければ、義務や一般常識よりもその子を幸せにすること
そんな認識を持ってみてください。必ずやお役に立ちますから。
【おまけ】たまご屋のバクダンシューとジャンボシューはどこまでデカいのか
えー本題とは全然関係ない話です。ぶっちゃけ読まなくてもいいですよ(笑)
私は「たまご屋さんで毎回大量の買い物をして帰る」と書きましたが、毎回悩むことがあるのです。
だから『この記事を読んだ人も同じことで悩むんじゃないか』と思って書いていきます。
で、悩みは『どのシュークリームを買おうか』という話。
・・・ね、読まなくてもいいでしょ?(笑)
私は毎回このたまご屋さんにいくと「何買おう?」で悩むのです。
土産用に買う保存のきくものは悩まないんですよ。沢山購入して宅配便で自宅に送りますので。
悩むのはその日か翌日には食べないといけない生クリーム系。
その中で私はシュークリームを好んで買うのですがこのたまご屋さんは種類が豊富でやたらデカい。
でも安価なので大量購入出来るのです。
でも胃袋には限界があります。
沢山買えるけど、食べきれないので『何買おう』と悩むわけです。
その中で大きさで突出しているのがバクダンシュークリームとジャンボシュークリーム。
お値段は両方とも130円。安い。でもデカい。
ちなみに通常サイズが110円なので20円の差。
ただ大きさが20円どころではありません。
通常サイズと比べてみましょう。
これで20円の差なわけですよ。
一回り大きいどころではありません。またノーマルのシュークリームも小さいサイズではないのです。
バクダンやジャンボがデカすぎる。
ここで毎回悩むのです。
お得感をとるのか、小さめのを何個か買って沢山の味を楽しむべきか。
初めてきた観光客は同じことで悩むんじゃないか
と思ったのでお店のポップにあったシュークリームを全て買ってみました。
ポップはこちら。
ジャンボ、バクダン、たまご屋、チョコクッキー、パイシューを全て買いました。
私が実験体となり、観光でたまご屋さんに来た人にこの記事を捧げます。
ただ『沖縄観光でシュークリーム食べる人がどれだけいるのか』という自分のうかつさに買った後で気づきましたが。
まぁいいや。沖縄在住の人にも役立つでしょう。
実物はこちら。
写真では分かりにくいですがバクダンとジャンボは同じサイズ。生地の食感が違います。
では、それぞれのレビューを。
たまご屋シュー・・・定番のシュークリームです。これで110円は良品。
ばくだんシュー・・・たまご屋シューの大きい版。130円は価格破壊か。
ジャンボシュー・・・ばくだんよりも生地が硬い。「デカくて珍しい食感」を求めるならジャンボよりこちらを。
パイシュー・・・・・パイ生地です。クリームが溢れかえってるためスプーンがついてます。
チョコクッキー・・・クッキー生地で中にはチョコ入り。甘い物好きはコレです。個人的に一番好きです。
というわけで「初めて買う人におすすめランキング」で評価しましょう。
1位チョコクッキー
2位ジャンボシュー
3位パイシュー
4位ばくだんシュー
5位たまご屋シュー
となりました。
ランキングは「全部は食べられないよー」という人向けです。
なので味と珍しさが両立しているチョコクッキーが1位です。
全部食べられる人は全部買いましょう。味もお得感もハンパないです。
ちなみに私は上位3つを1日で食べました。おかげでお腹タプタプです。