スポンサーリンク

 自分はなくせる

自分は確かに今、ここに存在しています。

肉をつまみ、「わー」と声を出せば実在することが確認できます。

自分をなくすというのは、もちろん肉体の話ではなく心の部分です。

 

西洋式軍隊と東洋式軍隊の違いは、個人を信じているかどうかの違いにあります。

西洋式では「個人とは臆病である」が前提であり、徹底した刷り込みを行います。

方法は上官は新入隊員に対し無理難題を言い、「オマエはゴミ以下だ!」など罵声を浴びせます。

 

新入隊員は自分をなくしていきます。身体はありますが、心がなくなる状態。

命令だけを忠実にこなす”駒”となります。

 

「自分ロス」とは心がなくなり身体だけがある状態です。

自分をなくすのは感じること、思うことをなくすことです。

 

過度のしつけや教育のデメリットは、自分がなくなっていくこと。

なくなった人間は言う通りに動けますが、本人の幸福とは無関係です。

 

親子関係でも「自分ロス」は発生します。

親の意向に従わねば子どもは生きていけません。

 

強権的な親であれば、子どもは意志をなくす選択しかないのです。

このとき「自分ロス」が起ります。

 

自分を失うと、友人、異性、モノ、規範などに依存しやすくなります。

「自分ロス」の状態になると色んな物事がうまくいかなくなります。

正しいことをしているはずなのに、恋愛や仕事、友達関係でうまくいかない。

相手の意見を気にしてしまい、疲労や虚無感が訪れる。

 

親、先生、上司、上官など。

指示を出す立場からすれば「自分ロス」になった人間は扱いやすいと言えます。

ロスト状態を褒める者もいるわけです。

褒められるためにロストする場合も当然あってしまいます。

 

最近では「福山ロス」「SMAPロス」「ワールドカップロス」などの言葉も出てきました。

一番なくしてはいけないのは自分です。

自分があれば、福山雅治が結婚しても、桐谷美玲が結婚しても、ワールドカップが終わっても平気です。

 

もちろん程度問題であり、私だって新垣結衣が結婚したら凹むかもしれません。

ただ「ガッキーと結婚する男はゆるさん!」とはならないです。

 

自分ロスを起こしていない人は、自分があります。

いや、そのままですみませんが、ロストしている人としてない人は確かに存在するのです。

 

自分のある人は、法律やルール、お金や人間関係など自己中心的に考えています。

「自己チューはダメ」と言われていますが、それも一つの罠のようなもの。

 

ある人は自分ロスを克服しました。思うこと、感じることが増えました。

ちょっとしたことで涙もろくなったり、行動的になりました。

今まで人付き合いしてきた人の中から「この人とは付き合う」「この人は離れる」と基準が出来ました。

「今まで動揺していた場面でも落ち着いて行動できます」そうおっしゃっていました。

 

自分があれば動揺しにくくなり、選ぶ基準が生まれ、行動的になります。

人生を生きるコツは自分ロスを避けることに他なりません。

宝物を自ら壊す人はいないし、価値が分からない人は宝石でも捨てます。

 

言うまでもなく公教育は自分ロスが起りやすい場所です。

公教育は公のためにあります。

もちろん学校で頑張っている先生は多くいて、愛情ある指導をされています。

私の元へ相談に来る方でも「中学時代の先生の言葉に救われた」という方がいます。

 

ただそんな先生ほど、疲弊しているのも事実です。

ある小学校の先生と話したことがあります。熱意もユーモアもある人です。

教え子と再会するのを何よりの楽しみとし、同窓会では頻繁に呼ばれます。

 

その先生は職場がとにかく合わないとおっしゃっていました。

自分のある先生ですが、あるがゆえに相手の気持ちが分かってしまいます。

ゆえに子どもから好かれますが、立場との板挟みに悩んでいるようです。

 

アイドルが結婚しても、ワールドカップが終わっても。

仕事で失敗しても、恋人に振られても本当は大丈夫なのです。自分さえあれば。

 

自分ロスを起こしていないのは、人生が始まったばかりの子どもたちです。

やがて自分をなくし「夢がないのは普通だから気にしなくて良い」に頷いてしまいます。

これが今の見えざる大きな病です。

 

ある男性がいます。

彼は一度自分ロスに足をつっこみかけていました。

他人の意見を自分の意見かのように言っていました。

聞いている側からは痛いほどに不自然さが分かるのですが、本人は気づけないのです。

 

彼は人間付き合いを変えました。

「自分の失敗は、合わない人と付き合い続けたからだ」と気づいたのです。

1ヶ月後に彼は夢を語り出していました。

 

「みんな仲良くしましょう」

「嫌いな人へでも良いとこ探しをしましょう」

これが出来る人は実際はいません。

先生も職員室は愚痴を言い、飲み会で憂さを晴らします。

 

誰とでも仲良くし、いつもニコニコの人もいます。

その人はロストしている可能性が高いのです。

 

・・っと書くと中には仏様のような寛容性の高い人もいるので一概には言えませんが。

ロストしたら誰とでも仲良くなれます。

嫌なことをされても「これはスキンシップだ」と良い方へ思いこむことが出来るのです。

 

自分ロスの人は、自分の基準がないので困り感を持っている人でもあります。

「ニコニコしているのが素晴らしい」と教えられた場合もあるでしょう。

処世術かもしれません。

 

ただこれだけはぜひ覚えておいてください。

良いとこ探しもやり過ぎたら、それはウソになるんです。

 

ある相談者さんは「中学のころに嫌がらせを受けていました。友達が自分にツバを吐いてくるんです。彼は笑っていました。『これは冗談なんだ』と自分は思うようにしてたんです」

「でも本当は嫌でした。制服にツバがかかったとき『嫌だな』と確かに思ったんです」

「友達関係じゃなくなるのが怖くて意志表示できませんでした」

 

その方は「ツバを吐いてくるのは冗談なんだ」と思い込まざるを得なかったのだと思います。

 

ロストしていない人はどんな感覚なのか。

「良い人だけど自分は嫌いだ」

「これだけは絶対に許せない。嫌だ」

そんな自分なりの基準を持っています。

 

自分ロスになると、依るべきものが自分でなくなります。

お金や上司、身分、規範、権力など分かりやすいものに依存していきます。

 

・人生のコツとは自分ロスを避けること

・ロストを求める者がこの世には存在している(強い立場にいる人)

 

この二つを留め置けば、高い確率でロスの存在に気づけます。

自分ロスから回復すると小さなことでも感動し、自分とは面白い存在であることが分かってきます。

 

自分をなくさないよう気をつけてください。