ワガママと優しさは同居する

ワガママで優しい人はいます。

持っている世界観が優しいので、自分勝手で優しいのです。

 

先日、とある飲み会に誘われました。

参加者の多くはサラリーマン。普段は真面目な雰囲気で覇気がない・・といったら失礼ですが自分を抑えています。

 

「自分を抑えているんだなぁ」と分かったのが、飲み会での収穫でした。

多くが面白さや思いやりを持っていながら、仕事中は抑えています。

「なんともったいない」と思いながら飲んでいました。

 

世の中・・というか学校では優しさを求められます。

周りのためとか、友達やルールを守りましょうとか。

要は「優しい人になりましょうね」と教えています。

 

今でもやっているのか「クイズやさしいね」だったか、そんな番組もありましたね。

学校は優しい子を求めます。世間もそうです。

 

優しいがゆえに、周りに気遣うあまり、協調性第一に行動する。

そんなことで自分を抑えている人は全国的に多いのでしょう。

 

それこそが一大事です。

ワガママと優しさは両立します。

 

ワガママを夢と置き換えましょう。

夢と優しさの両立が大事なんです。優しさ一辺倒であり、夢を大事にしない。

もしくはみんなに迷惑をかけない範囲での夢を求められます。

 

ここが大きな大きな勘違いなんです。

 

狭い範囲で考えたら個人の夢や想いは迷惑なものでしょう。

学校で言えば、在学中だけを考えれば、生徒は大人しく勉強に励んでくれた方がいい。

 

ただ卒業後の人生や世の中全体をみれば個人の夢を育まないと世の中停滞します。

今は優しさ第一でありすぎて、みんながみんなの足を引っ張っている状態です。

 

家庭も同じで、子どもの夢を育むことが結局は親の幸せにもなります。

 

私は養護学校(特別支援学校)で先生していました。

障害のある子も同じなんです。

夢を応援しない社会は、停滞します。

障害あるお子さんを育てる親御さんはぜひ知っていただきたい。

 

「もっと貪欲に」といってもいいでしょう。

「この子の夢は?楽しいことはなに?どうしたら幸せを感じられるの?」

そうした個人の夢を、時にワガママになってもいいでしょう。追いかけてください。

 

ただひたすらに世の中に合わせるような生き方をしてしまうのは、個人にも、社会にとっても実はマイナスなのです。

もう一度言いますね。

狭い範囲で考える人ほど、決まった通りに迷惑かけずに生きることが素晴らしいと言います。

広い範囲で考えたら、夢は追求した方がいい。

 

多くの教育機関が子どもやお母さんに優しさのみを求めてきます。

失礼承知で言いますが、そんな教育者は施設レベルでの話をしています。

 

人生というスパン、社会全体で言えば。

夢のない個人、夢のない社会は終わります。

 

「夢を追いかけるなんてみんな当たり前でしょ」

そんな応援しあう世の中がいい。

その中にはもちろん障害のある人や外国人などマイノリティに属する人も含まれます。

 

学校の先生は仕事です。最近では制限が多くなって仕事観がますます強まってきました。

ライフワークのように先生をやる人は少数派でしょう。

狭い範囲でしか考えられなくなっています。先生が悪いのでなく、仕組みの問題です。

 

優しさは万能ではありません。絶対の真理でもありません。

時には薄情さ、何を差し置いても手を伸ばす貪欲さも必要です。

 

湘南の風の曲で「黄金魂」というのがあります。

「ワガママに生きるのは素直に生きている証だ」という歌詞があります。

 

私の目から観たら子どものワガママは、「夢がいっぱいあるんだよなぁ」と思えるものです。

もちろん、私にも欲があって「めんどくさいなぁ」と思うこともあります。

それとこれとは話が別。

 

大人に夢があって、追いかけていれば子どもの夢も応援する気になるものです。

親子で夢を大切にしてみてください。

優しさと夢は両立することに気づけると思います。

 

ある相談者の方は「子育てに行き詰まりました」とメールをくださいました。

自らは厳しいしつけの元、協調性や規範を求められる育ちをされてきたそうです。

不安を抱きつつも結婚し、お子さんをもうけました。

必死に育ててきたのですが、お子さんに元気がなく、勉強も運動も友達関係もうまくいかない。

 

私は「夢を叶えるように生きてみてください。誰かの意見や真似をすることはないですよ」と返事をしました。

その方は「自分で自分を縛っていることに気づきました。これからは遠慮せず自分の人生を生きようと思います」と返事をくださいました。

 

個人の夢を追求した先に世の中への貢献があります。

私で言えば夢を追いかける人が大好きだからこんなブログを書いています。

自分が好きなことをしていたいから、世の中が安定してほしいし、人には生きてほしい。

 

「自分が好きなことが出来るのは、他人がいるからだ」

それに気づけば、規範は自分の中にすっと入っていきます。

私が気づいたのは20歳くらいのころ。それまではひたすらに自分の好きなことに熱中していました。

 

世の中も個人も今、圧倒的に夢が足りていません。

優しい人になりたい、なってほしいなら、個人の夢も必ず大切にしてください。

 

時に迷惑をかけることも必ず出てきます。

「あぁ申し訳ないことしたなぁ」と思うこともあります。

 

それがいいんです。

「今度からは迷惑かけないように。少しでも良いことをしていこう」

人間はそう思える生き物です。

 

心があれば夢は描けます。

誰にでも夢を描く才能が備わっており、幸せを感じることが出来ます。

 

学校は優しさを求めます。

ぶっちゃけた話。

先生はお金をもらっているのだから、迷惑かけたっていいじゃないですか。

最低限の礼儀は必要ですよ。ですが、過度に意識しないでください。

 

私は先生辞めたので好き勝手言っているわけでなく、「給料もらっているから迷惑かけて大丈夫ですよ」と思っていました。

良い人なのでなく、それが自分のためでもあるんです。

 

夢や想いを大切にしてください。

人生が180度転換するくらいの変化があります。

「優しい夢を持つ大人」

そんな人になってくれます。