私は特別支援学校で先生をやっていました。

人間は中身が本質ですが見た目も馬鹿に出来ません。

 

『ウチは見た目バッチリです!超オシャレ!』

 

とおっしゃる家庭なら読まなくても大丈夫な気がしますが、ちょっとご一読ください。

 

『服装が与える心理』・・と書くとお堅いですが『服装は自信につながる』という話。

そして服は自己選択の機会も与えてくれるのです。

photo by Simone Pirozzi

興味ない子はいない、と思う

全く気にしない子もそりゃ中にはいるかもしれません。

 

自閉症の子で毎日同じ服を好む子や常にジャージといった子はいました。

でもキレイな服装では喜んで着たり、テンション上がったりもしています。

 

『服に興味がない』というより『着たいと思える服がない』が近いのでは、という具合です。

 

また障害が比較的軽くて、小中学校の特別支援学級に通う子ならぜひ服装や見た目にはこだわってみてください。

興味がないとか無頓着ではなく「自分に自信がないから」という理由で着飾らないだけに思います。

 

外見は簡単に自信がつけられる

外見を整えることは自信に繋がります。

 

ある注意欠陥多動性障害の男の子の話です。

彼は授業中、離席が多く待つのが苦手。周りからの非難もあって自信をなくしそうでした。

 

ただお母さんの指南もあってファッションセンスが良かったんです。

他校の女の子から注目を浴びるくらいでした。それが彼の自信になったようです。

 

「自信をもて!」と言われて持てる人はいません。

ただ「これを着ろ」と言われて着ることは出来ます。服は簡単に自信がつけられるツールなのです。

 

何を着れば良いのか

一つの目安として「じゃあ何を着れば良いの?」という人もいるでしょう。

私、男ですので男子ファッションなら大体の目星がつきます。

 

というのも女性の先生から『あの子オシャレだよね』という評価を受ける子がいます。

支援学校の先生というのは着替えを手伝ったりもするので服のタグ見ればブランドは分かるもの。

 

ブランドチェックしている時点で変態と思われないか若干心配ですが、『オシャレだよね』と言われる子でもユニクロやしまむらなどそこらの量販店の服。

 

NGなのはサイズが大きすぎる、Tシャツがよれている、など。

男子ならユニクロで十分です。

サイズが合っていて、よれてないものなら

OK。

 

『女子は何着ればいいの?』と聞かれて私がスラスラ答え出すと大問題ですのでスルーします。

 

『責任を負う』という経験を

自分で選ぶことは主体性を育みます。

 

傾向として障害ある子は受け身になりやすいもの。

服装選びは選ぶ経験のチャンスです。

 

私自身も経験ありましたが、親からではなく、自分で自分の服を買いに行ったとき。

少し大人になった気がしませんでしたか??

あの感覚です。

 

自分で選んで着る。

また買って失敗するのは良い機会なんです。

 

『変な服着る羽目になったのは自分のせい』

 

これが良いんですよ。

『責任を負う』という経験です。

 

学校では責任って負わないないものなんです。

学校は『先生の言うとおりにしなさい』が主ですから。

 

自分で選んで成功する

自分で選んで失敗する

 

この二つが大事。

そして服はやり直しがききます。

お金は使いますが先述の通りユニクロで十分です。地方ならファッションセンターしまむらとかですかね。

 

最近はネットで注文し自宅で試着しての返品も可能です。

出かける必要もありません。

 

服装選びは自己選択の機会です。

自分で選んで成功し、失敗してください。それは学校生活では少ない”責任を負う行為”

 

「全員がそうだ」というのは暴論ですが服に無頓着な子でも自信がないだけかもしれません。

だからこそ「買えばOK」な服装から自信をつけるのもアリです。

 

ぜひお試しください。