就労アセスメントなんて無駄無駄です
お金がかかる障がい者の生活 by景
就労アセスメントは失敗に終わります
景の作業所での収入は月4000円です。40000円ではありません。安すぎですね。月4000円だと月の食費にもなりません。
これには地域や作業所によってのばらつきはあっても概ね同じようなものです。
給料が低いところには共通点があります。それは仕事内容が市場とは関係のない「福祉の世界」で行われている内容だからです。
もう少し具体的に言いますとネジの袋詰め作業や”商品価値”を見出せないものを生産し、「買うのは身内のみ」といった「福祉の世界」だけで流通させている状態です。
私は就労アセスメントは失敗すると考えています。失敗もしくは費用対効果の見込めない取り組みとなるでしょう。
アセスメントの目的はくだけて言うと「障害者の生産性を上げて、税収を増やそう」というものです。
「失敗に終わるだろう」という理由は何点かありますが、最大の理由は、障害者一人一人の生産性が高くないのは本人の問題や能力を過小評価されているのではなく、就労場所の収益構造に問題があるからです。
例えば上記の景ですが、彼は知的障がいはありません。性格的にも真面目でコツコツと努力を積み上げられる粘り強さがあります。
そんな彼の給料が月4000円。景の就労日の関係もありますが、月20日働いたとしても1万円いかないでしょう。
これは景に限った話ではありません。
障害者の生産性が低いのは、本人の問題や能力の査定が問題なのではありません。就労場所の収益構造が問題なのです。
1個0.1円といった下請け作業や「買うのは身内のみ」といった商品価値の低いものを生産している就労場所が問題です。
障害者の収入を増やすためには
何事も批判するだけでは問題は解決しません。代替え案が必要です。
私の頭の中にある代替え案を一つ挙げますと、「作業所の新規参入を増やす」というのが一番です。
規模が大きくなり安定期に入った組織は保守的になります。作業所も例外ではありません。
「作業所の収益構造を変える」という目標達成のためには新しい発想が要ります。そのためには今ある組織をどうこうするより新しく立ち上げることです。
とはいえ、作業所の新規参入というのはハードルが高いというのは承知しています。規模の大きいところでは「社内ベンチャー」と言う形も考えられますが、現実には厳しいところでしょう。
目指すは作業所のイノベーション!
・・・”決意表明”で終わってすみません。※合わせて景にもごめんなさい。
記事冒頭で私は”フリーランサーになりました”と書きました。前職は障がい者関連の施設で働いていました。
フリーになった理由は沢山あるのですが、私は作業所の構造改革を考えています。前述したとおり、既存の組織から大きな変革は望めません。やるなら新規です。
障害者福祉の世界に足りないモノはお金です。真面目な人、優しい人は多くいます。足りないのはお金です。
優しくて真面目職員さんが辞めていく事態を何度も見てきました。理由は「この職業では生活が成り立たないから」です。
景の話にもあるように、障がいが重たいほど、お金もかかります。しかし「稼ぎたくても稼げない」のが現実です。
こういった事態をいい加減終わらせましょう。私は作業所にイノベーション(新しい価値を創る)を起こすことを考えています。
そのための方法を今後も載せていきますので、現状に不満、将来に不安がある方は一緒に学んでいきましょう。
失敗したっていいんです。失敗したということは「その方法がダメだったというのが分かった」ということであり前進なんです。