私特別支援学校(養護学校)で先生をやっておりました。
知的障害ある人の自分らしさで勘違いされやすいことがあります。
それは「正しい=自分らしさ」と扱われることです。
例えば、学校で先生の言うことをよくきいて褒められている状態。
作業所で仕事に頑張って「お仕事頑張ります」と語っている状態。
それらを周囲の人らは「生きがいを持って頑張ってます」「自分らしく頑張っています」と言いますが。
そんなことあるかい
ということです。
それは自分を抑えているだけです。
自分らしさとは正義や正しさとは無縁のもの。
その人だけに価値ある行動です。
自分らしさとは
自分らしさとは自分の気持ちに素直になっていることです。
例えば先生のいうことを聞いている子は、自分の気持ちでなく先生の意志に従っています。
支援者や職員の指示通りにする人は素直な良い人じゃないんです。
自分の気持ちを抑えているんです。
知的障害ある人は自分らしく生きているのか
生きている人ももちろんいます。
ですが「正しい」と「自分らしさ」がすり替わっている現状が多いでしょう。
正しいことをしているのが自分らしさでは決してなくて。
自分の気持ちに素直になれている時間が自分らしさです。
他人は関係ないんです。
正しさと自分らしさがごちゃ混ぜになるのは、福祉の職員、支援学校の先生などがみんな組織にいる人だからでしょう。
自分たちが気持ちを抑えて生きているので、それが当然の感覚になります。
ただ職員や先生はどこかで自分だけの時間を作って”自分らしさ”を確認出来ます。
知的に障害ある人は手助けが必要な分、自分らしく生きるにも支援者の理解が必要です。