自閉症など音過敏のお子さんで着けると落ち着くことがあるイヤーマフの話です。
「イヤーマフってなに?」と思われる方のために簡単に説明しますとイヤーマフとは要は耳栓です。
画像はこちら。
見た目ヘッドフォンですが音は鳴りません。イヤーマフは音を軽減させるためのものです。
先ほども言いましたが、音過敏や集団が苦手といった子がイヤーマフをすると途端に落ち着いた行動がとれることがあります。
ただ「早いうちからイヤーマフはつけるべきでない」という反対意見もあるのです。
今回は着けることのメリット、デメリット、就職先での影響や入手方法を含めたイヤーマフのお話です。
イヤーマフのメリット
まずはメリットから。
メリットはそのままですが「音過敏の子が落ち着いて行動できるようになる」です。
私は以前は特別支援学校で勤務していまして自閉症の子の担任をしていたこともありました。
高校生の子で静かな状況に関わらず耳を塞いでいたり、10人くらいの集団になると場から離れようとする子がいました。
どうも大きな音が苦手にくわえ特定の音が苦手な様子。
落ち着きがなく音過敏であることは察せられます。
イヤーマフを試しに渡すと愛用するになり、自分で判断してつけるようになりました。
こういったことは結構ある話で、今まで散々悩んできたことがイヤーマフの装着で解決することがあります。
イヤーマフのデメリット
続いてデメリットです。
学校の先生の中には「小さいころは騒音に慣れるためにイヤーマフは控えた方がよい」という意見もあります。
一旦装着して快適に感じたらそれをなしにするのは難しいといえば難しいでしょう。
雑音は遮断されますが、日常会話も聞こえづらくなるので不便と言えば不便です。ないにこしたことはない。
ここからは私の意見です。
音過敏の様子があって、どうしても落ち着けないなら使ってもいいのでは?と個人的には思います。
というのも音過敏を克服した子はいるのかもしれませんが私は知りません。また使ったからといって将来に影響を及ぼすような深刻なことにはならないでしょう。
卒業生を見てもイヤーマフをつけながら就労していますから。
ただうるさいところへ行けば常に装着することになります。
可能性は低いと思いますが接客業などには不利ですね。
ただそれならイヤーマフを受け入れてくれるところを探すべきですよね。
というわけであまりデメリットはないのですが、強いてあげればお金がかかります。
音過敏な子であっても頭に装着するのが嫌な子もいて買ってみなければ分からないといったこところです。
中には普段イヤフォンで音楽を聞いているのに、イヤーマフは嫌な子がいました。
念のためイヤフォンはこちらです。耳に入れるタイプ。
たぶんイヤーマフの装着感が嫌だったのだと思います。
よって『買ったけど意味なかった』ということがあります。
とはいえそんな高価なものでもありません。
続きまして次は気になるお値段と入手方法です。
イヤーマフの入手方法
イヤーマフは元々は工事現場など重機で作業する人が騒音防止のために作られたものです。
よって規模の大きいホームセンターで売っていることがあります。
ただ小さいお店ではおそらく見つかりません。
一番確実なのはAmazonや楽天などインターネット通販での購入ですね。
よく見かけるのは先ほどにも挙げましたこちらです。
PELTOR(ペルター)という会社のものです。お値段4000円くらいです。
私は実際につけてみましたが確かに外部からの音はかなり遮断されます。
かといって会話が全く聞こえないわけでもないのでちょうどいい感じ。
別にこれじゃないとダメというわけでもなく、この4000円のものは「持ち運びに不便」「黄色は目立つ」といったデメリットもあります。
お値段上がりますが、折り畳み出来るコンパクトなものがあります。画像はこちら。
黒で作られたのものもあります。
黒だと髪の毛の色とも同化するので目立たないですね。文字が邪魔な気もしますが。
他にも多くの商品があります。Amazon楽天、Yahoo!ショッピングで「イヤーマフ」で検索してみてください。
多すぎて困ってしまうくらいです。
誰でも落ち着いて過ごしたい
音過敏といっても、どれだけの音がその子に聞こえているか分からないですよね。
落ち着かない子は周りが思う以上に周囲の騒音にストレスを感じているのかもしれません。
ちなみにですがイヤーマフ以外にもiPodやウォークマンなどの携帯音楽プレーヤーを聞くという手もあります
イヤーマフよりも携帯音楽プレーヤーの方が良い場面もありまして、子どもによっては自分自身を落ち着かせるために音楽を聴く子もいました。
ただ大音量で聞いてしまう場合が多く、聴覚への影響が心配なところでもあるので万能ではないのですが。
何にせよ落ち着くのが一番です。
色んな音が聞こえてストレスになっていれば勉強どころではありません。
自閉症や音過敏な方の救世主になってくれれば幸いです。