障害者作業所は、人員不足です。
世の中全体が働き手がおらず困っています。
求人情報誌のCMをよく見かけます。
何だか世の中全体が困っているように思います。
その通りなのですが、大事なことはいつも分かりにくいものなのです。
障害者作業所の職員が辞めていくのも、分かりにくい理由が原因なのです。
給料が安いから、残業があるから、土日も出勤しなければいけないから。
違います。
そんな具体的で分かりやすい理由ではありません。
本当の原因は「そもそも自分たちは何のために仕事をしているのか」が分かっていないからです。
一生懸命働きなさい、沢山モノを作れば豊かになれます。
規則、道徳を守らないと世の中乱れます。
正しいです。
ただ対象は、いわゆる一般的な健常者においては、これら徳目は正しいです。
世の中には、働くことで生き甲斐を見いだしたり、生活や良くなるわけでない人がいます。
普通に立ち振る舞うことが幸せと直結しない人も、世の中にはいるのです。
それが作業所に通う利用者さんたちです。
「この人にとっての幸せってなんだろう?」
そう考えると、普通や労働でないことが分かってきませんか。
人は相手に投げかける言葉が自分に跳ね返ってきます。
「真面目に働きなさい」と相手に言うことで、自分自身を縛ってしまうのが人間です。
作業所で辞めていく職員が多いのは、その縛りなのです。
飲み会をしたから、作業所の雰囲気が良くなるわけではありません。
休みの日が減ったから、キツいのではありません。
原因はもっと奥深く。
「そもそも私たちの仕事はなんなのか?」という問いです。
目の前にいる利用者さんの幸せにすること、が作業所の仕事です。
「これだけ生産しました。ウチはがんばっています」ではないのです。
「障害ある人も、幸せに生きていけるんです。大丈夫。みんな幸せになれるんですよ」
作業所が発すべきメッセージはそっちなのです。
ここに書かれている記事の意味が分かる人は少数です。
「なるほど!」と思った方、あなたは職場では浮いている、理解者が少ないと思います。
あなたが間違っているわけでなく、世の中そういうものです。
自信をもってください。間違っていませんから。