先日、特別支援学校で先生してたときの卒業生に偶然出会いました。
彼は20代前半。近況を聞くと「祖母が入院し亡くなり多忙だった」とのこと。
彼にとって近親者が亡くなるのは初めての経験だったそうです。
看取りから葬儀まで目の当たりにして「意識が変わった」とのことでした。
「親ともっと仲良くしようと思った」
「今度親子で旅行に行こうと誘った」
「祖母はそんなことを思えるきっかけをくれたんだと思う」
「自分と同じことを家族も思っていた。繋がりが深まった気がする」
そう話していました。
私は彼を特別支援学校へ通っていた時代から知っています。
彼がこんな成長を遂げた理由を一つにまとめると「心が満たされていたから」です。
彼は意志を尊重され、繋がりを感じながら育っていきました。
成長含め、生きるに必要なのは心が満たされることです。
それ以外のものはあると便利なのものに過ぎません。
例えば地位やお金や能力などは「あると便利なもの」です。
本当の鍵を握るのは心が満足しているか、です。
ただ私たちは「あると便利なもの」に強く意識が向きます。
お金や能力などは見えて聞こえるからです。
それでも成長の鍵は見えない心にあります。
「あると便利なものを手に入れるために、心を犠牲にしている」
実は誰にでもある話です。
意識を目や耳や頭ではなく、心に向けてください。
この子に足りないものは何なのか?
能力なのか、心満たされることなのか。
見えない心を見ること、聞こえない心の声を聞く事が成長の鍵です。
・・・というわけで、彼とは「今度飲みに行こうぜ」と約束して分かれました。
彼、下戸なんですけどね。
みなさんも根詰めず、たまには息抜きしましょうね。
決めるのは能力じゃなくて心ですから。