「子は親の鏡」と言います。

子育て最強の方法は親が変わることです。子どもをじゃなくて親が変わるんです。

 

ではどう変わるか。

 

まずは子育ての大原則を知ってください。

 

子どもを成長させるのは正義ではなく愛です。

正しい行動ではなく愛情を受けることで前向きに成長します。

 

ところが学校は世間は「正しくあろう!」というメッセージが強いものです。

ネットや雑誌などでのいわゆるノウハウ本もそうですね。だから皆さん「え?愛じゃないの?」と戸惑うはずです。

 

知っておくと便利です。世の中の多くは「こうあらねばならない」という正義のメッセージなんですよ。

 

子育て中のお母さんはそれに流されることなく。

正義のお母さんよりも愛情溢れるやさしいお母さんであることを心がけてください。

 

正しいお母さんであろうとすると「親vs子ども」の状態になります。

「なんで出来ないの!?」「罰として〇〇です!」などです。

 

イライラの多くは「正しいお母さんでいなくちゃ」という想いからなんです。

 

正しさにサヨナラすると、子育てが試合でなくなります。

お子さんと過ごす時間が楽しくなり、より可愛く思えてきます。

 

「子どもってこんなに可愛いんだ」と世界が変わったように感じますよ。

 

素直さの天才。野宮朋美(のみやともみ)

今回は「素直さは素晴らしい」を井上雄彦氏の漫画「リアル」を引用してお話します。

あなたの常識を”解除”するのが目的です。

 

ここに出てくる野宮朋美は「正しい」を気にしません。

「周りに何て思われるかな?」と考えないのです。

 

野宮はものすごく素直です。子どものまんま。

正しいお母さんは野宮みたいな行動は嫌なはずです。

 

野宮朋美(のみやともみ)は高校生。朋美ですが男性です。

このアフロが野宮です。

野宮はバイク事故を起こし、退学処分を受けます。

 

そして後輩に「花むけ」と称してあることをします。

あ、読む前にいっておきます。下品ですみません。

野宮最悪ですね。

 

でもそれがいいんですよ。

 

野宮はこのあと「まともな人間になりてぇ」と心機一転にアフロをやめます。

アフロの次はこうなりました。

そりゃダメだろ。常識的にと思いますが。

 

でもそれがいいんですよ。

 

子どもの心のまま成長していった姿。それが野宮朋美です

常識外れな野宮は空気が読めず、迷惑になることもあります。

 

子どもで言えばレストランで騒いだり、スーパーで走り回ったり。

素直過ぎる行動、周りを気にしない行動にイライラしますよね。

 

でもその素直さは絶対に残しておいた方がいいんです。

素直さは友達作りや世渡りの成功法則でもあるんですよ。

 

「信念がある」

「自分の言葉で意見が言える」

「リーダーシップがある」

「人望がある」

 

これらは全て自分に素直でいることから生まれるんです。

 

幼いうちに何でも常識通りに、言うことを聞く子は大人にとっては有り難いですよ。

子育ては楽でしょう。

 

でも見方を変えれば何でもいうことを聞く子は自分に素直じゃないんです。

自分に素直になれないゆえに深い友人関係が築けず、敬遠される人もいるんです。

 

素直さは重要な才能であり、能力なんですよ。

 

次からは常識外れな野宮の素晴らしさを挙げていきます。続けて読んでみてください。

 

後輩の心を救う野宮

野宮はバスケ部でした。バスケ部に柾(まさき)という後輩がいます。

野宮がいなくなり、柾はバスケ部内でいじめに遭います。

 

柾はいじめてくる側の罠にハマって柾が逆に謹慎をくらってしまいます。

柾にとって、これ以上落ち込むことはないでしょう。

 

ただその柾を野宮が救います。

 

野宮は柾の家に見舞うわけですが家族からの「柾は学校ではどんな子だったのでしょう?」という質問に答えます。

これが秀逸です。

柾の心を救い、柾のおじいさんの心を射貫きます。

常識外れで素直な野宮ならではの言葉です。

 

素直な人は周りに流されないんです。だから本質が見えます。

子どもってたまに核心をつきますよね。それと同じです。

 

柾はこの野宮の言葉で救われ、おじいさんも「柾が悪いわけではないんだな」と確信が持てたでしょう。

次に野宮の良さの真骨頂が出てきます。

 

被害者とも友達になれる野宮

野宮はバイク事故で高校を退学しました。

バイクは二人乗りでナンパした女性の夏美が乗っていました。事故により夏美は歩けなくなります。

 

野宮は謝罪のため度々夏美の病室を訪れます。

野宮は「事故から前へ進むため」として夏美に「俺とドライブしてくれ」とお願いをします。

事故を起こした2人でもう一度ドライブしよう、というわけです。

無茶苦茶ですが、この申し出に夏美はOKします。

 

ここからさらに無茶苦茶です。

「歩けなくなった人間の気持ちがわかんのかよ、てめーに」という夏美に「わかんねーよ、俺歩けるもん」素直に返す野宮です。

本音を言い合ったおかげで2人の関係は良い方向に変化していきます。

野宮は言いたいことを言えるんです。その素直さが人との距離を縮めます。

翌日、野宮は夏美と外出します。

野宮は友達をつくる天才なんですよ。

 

リーダシップや人望は自分に素直でいられるかで決まります。

自分の感じたことを信念のある言葉で言うから信用されます。本音に人望が集まるんです。

 

お子さんの素直さは放っておいても世の中に出て行けば必ず削られていきます。

次第に周りと同じような行動をするようになっていきます。

 

むしろ周りに同調しすぎるのも困りものです。

例えばブラック企業に奉仕してしまう人は「同調しすぎてしまった」とも言えるんです。※悪いのはもちろん企業側です。

 

野宮だったらブラック企業に就職しても間違いなく大丈夫です。

素直に「嫌だ」と言えるからです。

 

子どもの素直すぎる我儘な行動は大人をイライラさせますが、それは大人になれば必ず削られていきます。

常識を疑い、視線を変えてみてください。素直さは残していいものなんです。

 

素直さを愛せるようになる方法

お子さんに「イライラ」ではなく「カワイイー♪」と思ってみたくないですか?

もし「うん」と思われるなら。

 

野宮朋美になってみましょう。

 

・・はさすがに無理なので。※野宮は極端ですから。

 

ご自身のお人柄について聞きたいのですが、どうでしょうか?

お母さん自身「周りと同じように出来ているかな?」「迷惑をかけていないかな?」と気にするタイプではないですか?

 

思い当たるならそちらの意識を変えてみましょう。

「変わろう」と意識していけば必ず変わっていきます。

 

まずですね。

周りに迷惑をかけても、同じことできなくてもいいんです。

 

周りに迷惑かけて許された経験、助けられた経験は良いものなんですよ。

人は助けられること、許されることで優しさや寛容を学ぶからです。

 

今回の話に登場した野宮も助けられた経験があります。

↑小さい頃の野宮です。野宮は昔は友達のいない子どもでした。

友達にゲームを奪われても嫌と言えないなど、友達づきあいが出来なかったのです。

野宮が人を助ける性格なのは、ウゴに助けられたからでしょう。

野宮は過去に自分がされたことを柾や夏美にしているのです。

 

優しさは理屈で学ぶものではなく、優しくされた経験から学ぶものです。

親から親切を学ぶのはもちろんですが、他人からやさしくされることで、それは一層強いものとなります。

 

もし野宮が実在すれば必ず大人物になるでしょう。

その根源は野宮の心の底にある優しさと素直さです。素直で優しいから野宮は大人物になるんです。

 

迷惑かけてもいいんです。

誰かに助けられましょう。そのとき優しさを知ります。

 

お母さんはその経験から「世の中は良いところなんだよ」と知ることができます。

そうやって子どもは成長しますし、世界は善くなっていきますから。

 

同じようにしないのは素直だから

「周りと同じように出来ない、しない」というのも自分に素直だからです。

例えば犯罪を犯した人が子どものころ、過度のしつけを受けてきたパターンが多いのもご存知でしょうか。

 

過度なしつけは自分自身を抑圧するんです。

抑圧はマグマのように心の底に溜まっていって、いつか爆発するんです。

爆発がひどければそれは犯罪となって現われます。

 

「今まで大人しかったのに急に暴れ出した」というタイプの事件がありますよね。

あの場合は子どものころに過度のしつけを受けきた人に多いんです。

 

つまりですね。

素直で我儘でもいいんです。ありのままの心でいいんですよ。

 

大事なのは「周りに迷惑をかけない」などの正しさではないんです。

子どものありのままを受け止める無条件の愛です。

 

 お母さんもありのままでいい

何度も言いますが「子は親の鏡」です。

 

お子さんがありのままでいいように、お母さんもありのままでいいんです。

 

良いお母さん、素敵なお母さんとは正義の母親になることではありません。

 

「今日も一日幸せだったな」と心の底から思えるのが良いお母さんであり素敵なお母さんです。

そんな穏やかな日々を積み重ねていってください。それがお子さんの成長に繋がります。

 

「私は正しいお母さんかも・・」と思う方はこう信じてください。

お子さんのためにご飯を用意して、服を着替えさせて、洗濯して、買い物にいって、お出かけして・・その時点であなたはもう立派なお母さんなんですよ。

 

周りと同じように頑張る必要はありません。先生や子育て本のように出来る必要もありません。

 

あなたはあなたでいいんです。

 

完璧そうに見える人でもあなたと同じ状況になれば同じように悩みます。

あなたは既に全力で頑張っています。それ以上頑張る必要はありません。

 

今、本当に必要なのは努力や勉強ではなく、自分にOKを出すことです。

 

お母さん自身、自らの気持ちや感情に素直になってみてください。

やがて子どもや周りに対して愛おしい気持ちが湧いてきますから。

 

すぐには変われないかもしれません。

でも「素直になりたいな」そう思えたなら、一歩前に進むことが出来ています。

 

このサイトは「やさしいお母さんになる方法」を随時紹介しています。

あなたがもっと素直に、お子さんを愛おしく思えるのをサポートします。

 

よければ正しいお母さんではなくやさしいお母さんになりませんか。

今まで見てきた風景や人や物事がより美しく感じられます。あなたの感性が蘇ってきますよ。

 

漫画「リアル」を引用した他記事です。

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