ないのが当たり前、でなくて
「あんな、みんな夢なんか持ってないねん。夢なくても落ちこむことないよ」
私は、社会人最初、先輩からそう言われたことがあります。
「何言ってんだ?コイツ?」と失礼しながら思ってしまいました。
とはいえ「夢なんてない」という意見は多いものです。
多くの人が「うん、そうだ。夢ないのが普通」となるかもしれまsねん。
私は以前は先生していました。
なりたての1年目のとき、先生らの歓送迎会がありました。
1年目の私は、それはもう夢いっぱい。
新人の所信表明では「目標を持つ子を育てたい」と言った記憶があります。
照れくさかったんです。「夢」ではなく「目標」になってしまいました。
本心は「夢を持つ子を育てたい」です。
歓送迎会では、他のベテランの先生も所信表明を語っていました。
私は愕然とします。
多くが「健康でいたい」「宝くじを当てて海外旅行へ行きたい」など「健康orお金」で括られます。
「なぬ??」と強い違和感を受けました。
やがて飲み物を注文することに。
「ウーロン茶!」と言う言葉があちこちでこだまします。
「飲まないの?」と思いました。
私のつもりでは、飲んで熱く語り合う場を歓送迎会でイメージしていました。
そんなの全くありません。
交わされた会話は、やはり健康かお金か仕事の話。
仕事といっても、授業論や愚痴。あとは笑い話ですね。
「そんな馬鹿な」
と戸惑いながら、初めての飲み会が終わりました。
帰り際に「分からないことあれば何でも聞いて」と先輩の先生が親切に言ってくれました。
「教師って夢ないんですか??」と聞きたかったのですが、そこはセーブ。
私は今、日本はピンチだと思っているんです。
「夢はない」が普通になってないでしょうか。
「ないの普通。大人とはそういうもの」
そんな社会通念になってないか。
私はそんな通念が良いとは微塵にも思わないんです。
子どものころは「ケーキ屋さんになりたい」「野球選手になりたい」と夢はみんなにあったはず。
なんで大人になるとなくなっていのか。
宝くじや健康やお金など、誰が聞いても納得するようなものになっているのはなぜか。
多くの人が実は自分の気持ちを大事にして生きられなかったのではないかと思います。
学校や家庭や友達関係。
大人になってからは仕事の中で「好き」「やってみたい」「これはイヤだ」そんな思ったこと、感じたことを無理矢理押し込めてはいないでしょうか。
その姿を立派だ、良くやったと褒める風潮があります。
失われるのは個性であり、夢です。
私は夢という言葉が大好きで、このサイトのタイトルが夢へのenzinだし、団体を立ち上げたら「ドリームス」と名付けています。
夢に伴う行動を一人になってもやっていました。
これはいやーな体験からですが、おかげで分かったことが。
夢のない人は、ある人を否定します。
「現実が分かってない」
「バカじゃないのか」
直接、婉曲表現合わせ、色んな否定を味わってきましたよ(涙)
ただちょっと待ってくれ、と。
「それってあなたに夢ないから、俺を否定したいだけじゃんか」と思うのです。
私は夢のない相手を「人生退屈しないか?」と思ってしまいます。
お互いがお互いの立ち場を主張しているだけ。
夢はなくても生きていけます。
でもあった方が絶対いい。少なくとも私はそう。
私自身、夢を見失ったことがあります。
大学生のときです。
アメフトをしていましたが「今年はもう絶望だな」と感じたことがありました。
それほどチーム状態が最悪になっていました。
悟ったときの私の表情が暗かったのだと思います。
同期の友人が「どうしたん?」と話を聞いてくれました。
夜中の公園で話を聞いてもらいました。
「今、生きている感じがしないねん」と私は泣きながら言いました。
振り返れば、結構な台詞を自分で言ってるなと思います。そういうことなんです。
夢は生きる実感です。
夢があると「あぁ、俺って生きてるぜ!」と思えるんです、ホントに。
「夢はないのが当たり前」と言っている人をみると「大丈夫か??」と思えてしまう。
生きる実感ないのが普通になってはいないか。
自分に嘘をつき続けているのではないか。
「自分は夢を持てるような人間ではない」と思ってはいないか。
そうじゃないんです。
誰にでも夢を持つ才能はあるはずです。
子どものころは沢山感じて、思って行動していたんですから。
人為的に感じること、思うことは減らせます。
経験によって、夢は育まれも、失いもします。
夢はないのが普通じゃないんです。
みんなどこかでなくしてしまい、見失ったんだと思っています。
「夢はないのが普通」
そんな言葉の受け入れを拒否してみてください。
「自分はどこかでなくしたんじゃないのか?」とご自身に問うてみてください。
夢を再発見するための一歩になります。
夢を見つける方法、感じる気持ちを取り戻す方法はあります。
生きる実感が欲しい人は「夢は自分にだってあるはずだ」と思ってみてください。
一緒に探しましょう。喜んでお手伝いいたします。