私は学校の先生をやっていました。

 

テレビや新聞などで学校の不祥事や先生の精神疾患、不登校やいじめの問題がなくならないのは続いていますよね。

「うちの子は大丈夫かな・・・」と不安になったりしませんか?

 

また他のママ友の意見や先生の指導や注意、そんなのが気になったりはしないでしょうか。

 

子どもを育てる上で大事なことは正しいではなく、やさしいお母さんであることです。

 

子どもをどうこうする方法を考えても実は無意味で、お子さんを変える前にご自分を変えるんです。

「相手を変えるためにはまず自分から」と言いますが親子関係でも同じです。

 

「子は親の鏡」とも言います。お母さんが変われば子どもも変わるんです。

子どもだけ変えようと思うとどこかで無理が来てしまうのです。

 

誰もが一度は目指すもの

誰でも一度は正しいお母さんになろうとします。

色んな子育ての勉強をして、周りの意見を聞いて、迷惑をかけない、頑張る子に育てようと励みます。

 

でもお子さんはそんな親の気持ちは知らずに好き勝手しますよね。

「あなたのためなのに!」「この子は将来このままで大丈夫なのかな」と思うでしょう。

 

そこで「なんとかしてこの子を正しくさせよう」と思うのが正しいお母さんなんです。

 

子どもっぽさって大事

もっと「子どもっぽく」を大切にしたらいいんです。

「子どもっぽさ」「ありのままでいること」の価値を再認識してみてください。

 

人間関係のトラブルを回避し、夢を実現している人は子どもっぽく、ありのままに生きています。

 

といっても別にいわゆる「お金持ち」や「有名人」になることが良い人生ではありません。

 

「気の合う仲間と楽しい時間を過ごして、再開を約束して別れる」

こんな瞬間が幸せです。

 

そのために「ありのままに生きる教育」というものがあります。

お子さんとあなた自身の人生が好転していきます。どうぞ読んでみてください。

 

なぜ「ありのまま」は歌われ支持されるのか

Mr.Childrenの「名もなき詩」という曲をご存知でしょうか。

歌詞の中にこんなフレーズがあります。

あるがままの心で 生きようと願うから 人はまた傷ついていく

 

ディズニー映画「アナと雪の女王」の「Let it Go~ありのままに~」でも似たフレーズがあります。

ありのままの姿を見せるのよ ありのままの自分になるの 何も怖くない 風よふけ 何も怖くないわ

同じようなことを謳う映画や歌は多くありますよね。

 

人はあるがままの心、ありのままの自分でいたいと願っています。

多くのアーティストが歌や映画などでありのままを表現します。それが多くの人に支持されるのは根源に同じ願いがあり、共感するからでしょう。

 

ありのままの姿=こども

誰しも子どもの頃はありのままの姿で生きていました。

 

興味あるものに手を伸ばし、嬉しいときは笑い、悲しいときは泣いていました。

ご飯は手で掴み、飽きたら食事中でも遊び始めます。自分の気持ちに正直であり、ありのままの姿です。

大人からすると信じられないくらい子どもが楽しそうなのは、自分らしくありのままに生きているからです。

 

ただ子どもも次第に「大人らしい行動」を求められます。

 

学校とはありのままでいられない施設です。多くの子は”よそ行きの姿”で生活しています。

よそ行きの姿で過ごしている子ほど、早く家に帰って本来の自分に戻りたいものです。

 

子どもは常識を教えられ、大人に近づいていきます。

 

大人と子どもは対極にあります。

 

常識のないのが子どもです。

常識を身に付け、ありのままでなくなったのが大人です。

 

あなたはどっち?

誰でも大人の要素と子どもの要素を持っています。

生まれてすぐを除いて、純度100%の子どもではいられません。※100%大人はいるかもしれませんが

 

理解をすすめてもらうためにあなた自身に置き換えて読んでみてください。

例えば「お金の使い方」です。あなたは子どもでしょうか。大人でしょうか。

こどもっぽい人ほどお金を今を楽しむために使います。

大人であれば将来のために堅実な貯蓄をします。

 

どちらが正しいわけでもなく、どちらも正解です。

 

勉強に対しても同様です。

子どもほど今を重視します。

大人は先を見越して「今は我慢して勉強しよう」と考えます。大人は先回りするんですね。

 

これも正解はありません。

 

将来のために勉強したけど、意味のなかった学びはあります。

かといって遊んでばかりも正解ではないですよね。

 

勉強して学歴をつけることで将来への可能性は広がります。将来への勉強も無意味ではないのです。

 

「こども」と「大人」の違いに対して感覚つかめてきましたでしょうか。

 

次に「常識やルールに対して」です。

子どもは今あるものに対して疑問を持ちます。

 

「空はなんで青いの?」

「りんごは何で真っ赤なの?」

「太陽は浮いてるの?」

 

などです。自分の感性で世の中を見ているなので「当たり前」がないのです。

 

対して大人は疑問を持ちません。大人はりんごや空の色、太陽について「そりゃそうだろ」で済ませます。

すでにある慣習やルールに疑問を感じずに従い続けます。

 

次にブランド品に対しての反応です。

例えば「好きなカバンを1つ持っていっていいよ」と言われたとします。

 

子どもは高級ブランドと好きなアニメキャラがあれば間違いなくアニメキャラを選びます。

客観的な値打ちよりも「自分が好きかどうか」が全てなのです。

 

大人であればあるほど、高級や有名、流行であることを意識します。

多少デザインがいまいちでも「みんな持っている」「自慢出来る」など思えばそっちの方がいいのです。

 

とはいえこれも程度問題です。

過度なブランド信仰が良いかは分かりませんが、服やカバンなど見られることへの意識はあって良いでしょう。

 

最後に「ブラック企業に入ってしまった場合」です。

 

ブラック企業でなくても、いじめなどの嫌な人間関係なども同様です。

 

子どもほど「嫌だ」と感じたら泣いて喚いて抵抗します。

逃れるための方法を考えて、その場に適応することは考えません。

 

大人は逆です。

 

なんとしでも適応するように考えます。

仕事の方法や考え方を変えたり、自分の楽しみを削ります。

 

これも程度問題・・・と言えるかはギリギリです。

「嫌だ」と感じて、すぐに逃げるのは良くないかもしれません。ただ過労死などの問題を見ていると場に適応するのが全てではありません。

 

学校はやり過ぎてしまう

先生は子どもが「学校に行きたくない」となった場合、「行くのが当然だ」と場に適応させようとします。

 

適応のさせ方は「そのうち慣れるだろう」「行くのが当然」「みんな行っているから」という無理矢理や常識や一般論です。

 

その常識や一般論や無理矢理を使うことで先生自身も苦しんでいます。

先生も生徒も精神的な疾患や療養が増えていますよね。

 

学校の悩みは先生も生徒も同じです。

自分の苦しみから目をそらし「私は頑張っている」「正しいんだ」と思い込むことで学校という場に適応させています。

 

場に適応させすぎるとどうなるのか?

私自身が場に適応させすぎた経験があります。

職場や学校に適応するためには自分の感情を殺せばいいのです。「これは仕方ないことだ」と自らを納得させて求められる行動をします。

すると出来てしまいます。

 

ただし、今まで楽しかったことが楽しめなくなるなど、感情がなくなっていきます。

 

生徒も同様です。

 

心底行きたいないのに学校に通い続けばやがて表情がなくなります。

食事の時間や今まで楽しんでいた遊びもつまらなさそうにしています。

 

それは感情がなくなっていく過程です。

 

ただ先生から褒められはします。学校に来るのは当然だし、みんなと同じことをしているからです。

でも本人は虚しいのです。

 

「こども」から「大人」になる

こどもは段々と大人になっていきます。図にすると以下のようになっていきます。

年齢は個人差があるので大まかな目安ですよ。

 

各段階を「こども」「こども大人」「大人こども」「大人」の4段階に分けました。

 

「こども」・・・・自分の感性が全てで行動します。「やりたいことしかしない」です。

「こども大人」・・自分の感性を優先に行動します。常識やルールは出来る範囲で従います。「やりたいからやる」です。

「大人こども」・・常識が先です。常識の下に自分の感性を置いている状態です。「やりたいけどやらない」です。

「大人」・・・・・常識を疑いません。地位や名声など、客観的な指標が全てです。「やりたいことが分からない」です。

 

多数派は「大人こども」です。多くは「大人こども」くらいの段階で止まります。

その次に「大人」でしょう。

 

「こども大人」が丁度いい

こどもらしさと大人、どっちが正しいはありません。

必要なのはバランスです。

 

ではどの辺りが最適かというと「こども大人」です。次点で「大人こども」です。

 

「気の合う仲間と楽しい時間を過ごし、再会を約束して帰る」

そんな友人や好きなことを見つけるには「自分の気持ちが分かる」ことが大事です。

 

完全な「大人」になると立場や損得で人付き合いをします。楽しい気持ちよりもお金や地位など重視します。

誰でも学生時代の友人と会うのは楽しい時間と思いますが、こどもの自分で出会えたからこその関係です。

 

「大人」よりも「こども大人」くらいでいるのがいいのです。

 

バランスのとり方

非常にシンプルですが、大人っぽい行動する、させると「大人」に近づいていきます。

反対にこどもっぽい行動をする、させると「こども」にもどっていきます。

 

 

大人っぽい行動とは「お金や地位のための勉強」「正しいからやるべきだ」などです。

こどもっぽい行動とは「好きなことを全力でやる」「今を楽しむ」「悲しい気持ちを否定しない」などです。

 

こどもに戻すのは上の図では簡単そうですが、実際はかなりの手間と時間がかかります。

一旦大人に近づくと、そこから戻るのは困難なのです。

 

「戻るのは難しい」ということは、ご自身や世の中全体を見れば分かるでしょう。

 

「こども大人」が最適

世の中は「大人」を重視されます。しつけや教育は「大人」を目指すものです。

ゆえに「大人こども」か「大人」が多いのです。「普通はこうでしょ」といった常識を前提に行動する人ですね。

 

ただスゴイ結果を出す人は「こども大人」が多いです。

例えばイチロー選手やダウンタウンの松本人志さんは「こども大人」でしょう。

 

とはいえ有名やお金持ちになることは全く大切ではないですが「こども大人」は信念がある、ぶれない、環境に強いのも特徴です。

 

精神的に強くなるのも「こども大人」です。

夢があるのも「こども大人」です

親友をつくるのも「こども大人」が最適です。

 

不登校などの問題を解決するのも、好きなことやったり、嫌だった気持ちを出すことです。

つまり「ありのままだったこどもに戻す」のです。

 

最高なのはありのままの自分でいながらに夢と居場所がある状態です。

2,3歳の子どもが日々楽しそうなのも、ありのままでいながらに夢と居場所を感じられているからです。

 

「こども大人くらいで丁度いいんだ」と考えてください。

「大人にさせる」のが先生の役割なので懇談や成績では「大人になりましょう」とずっと推奨してくるはずです。

 

ただ、それは先生の仕事であって本人にとってはこちらが正解です。