「こんなはずじゃなかった」という理由で、入学後に暴力や不登校になる子がいます。

その中で「先生のススメで入ったけど、思っていた学校と違っていた」という理由をピックアップしてお話します。

 

障害ある子の教育で大切なのは、苦手な部分に目を向けることじゃないんです。

みんなと同じ部分、長所に目を向けると良い循環が生まれます。

 

お子さんは自分で決断出来るじゃないですか。

だから選んでももらうのが大事なんです。先生や大人が代わりに選ぶのは良くないんです。

 

生徒たちが「こんな学校は嫌だ」と感じるのは「自分で選んでいないから」というのが大きいんです。

学校って「先生の指導に従いましょう」なので、大人の言う通りに従うことを評価します。

 

本当に必要なのは、自分で選ぶ能力であり、責任を負うことです。

学校っていうのは、全部が子どもたちのためにあるわけじゃないんですよ。

中には先生の都合も混じっていて「指導に従いなさい」は先生側の都合もあるんです。

 

反抗というのは、全部が悪いわけでもなくて、意志表示でもあります。

一番良くないのは全部に従って、不満を内側に溜め込み続けることです。

 

慌てず、まずお子さんの気持ちを受けとめてください。

不登校は悪いことでなく、自分探しの一面もあって、ここから再び歩き出す理由を見つけることは将来の財産です。

 

では具体的にどうすればいいか。

お子さんの話をとことん聞くことです。

 

悩みというのは「自分はどうしたいのか」が分かれば、ほぼ解決します。

幼子が迷わないのは自分がどうしたいかが分かっているからです。

 

不登校になった子の心境は「どうすべきなのか」と「どうしたいのか」がごっちゃまぜになっている状態です。

解決には行動しかなくて、まずは話を聞いて「自分はこうしたい!」とハッキリさせることです。

 

先生は「こうした方がいい」とか言ってきます。

ただそれは保留か、お家ではのっからないように気をつけてください。

 

「自分はこうしたい」の結果が、転校することだってあるかと思います。

心配はしなくても大丈夫です。自分が選んだ道に後はないものですから。

 

なかなか決まらない場合もあります。

その際は、嫌なことから離れましょう。一人になって落ち着く場所や趣味などを通して嫌なことから離れる。

離れると客観的に物事が見れるんです。

 

そのうちに「こうしたいなぁ」「これは出来るかも」と前向きな発想が出てきます。

その意見を尊重してあげてください。

 

進路という正解がハッキリしないものは、本人に全て任せるのが一番なんですよ。

大人が「こうしなさい」と決めていいのは、ハミガキの仕方とか、食事のマナーとかしつけのレベルなんです。

 

ハッキリしないものを決めてしまうと、悪い方向に行った場合、本人が苦しんでしまいます。

学校の先生はその辺りが無頓着というか、指導するのが仕事になっているので、”気にしてない”ということなんです。

 

「先生のススメで入ったけど、不満が多い。不登校や暴力が増えた」

 

そのような状況であれば、これからは本人の意志を最大限に尊重して、親御さんは失敗のフォローに回る立場、見守る立場を取ってください。

 

転校したとしても、在籍し続けたとしても、やがては自分の道を見いだして前に歩き出してくれます。

 

私は支援学校で先生をしていましたが、高校1年生の時点で「学校が嫌」という子は多くいます。

卒業式には「この学校で良かった」という子もいますし、転校した先で学校を謳歌する子もいます。

 

ポイントは「本人の意志」です。