7月に入って暑くなってまいりました。

私は以前は特別支援学校で働いておりました。

 

個人的にはプールは夏の花形授業だと思っております。それくらいみんな楽しみにしており、盛り上がります。

photo by Mark McQuitty

photo by Mark McQuitty

 

プールは子どもがテンション高くなってみているこちらも楽しくなってきます。

ちなみに楽しすぎて暴走する子が毎年います(笑)

 

というわけで今回はプール授業で知っておくといいことがあるかもしれない小ネタを3つ書いていきます。

 

名前を書こう

photo by Brendon Connelly

photo by Brendon Connelly

 

水着、タオル、バッグ、サンダルなどあらゆるものに。個人の名前を書いておくことをお勧めします。

というのもプール終了後「○○がない~」と持ち物が見つからず騒ぎになるのは日常茶飯事です。

 

特に注意しておくべきはミニタオルや靴下などの小物です。

先生もバスタオルなどの大物はどんなものを使っているのか把握していますが、小物はつい忘れてしまいます。

 

私はなぜかプール係になることが多かったので、出るのはいつも最後でした。

 

そうなると毎回のように忘れ物が見つかります。

そのときに名前が書いてあると大助かりなのです。

 

ちなみにタオルに名前を書く人まではいますが、靴下は少ないです。

そして無くしたり、誰かのバッグに入っていたり、入れ替わったりといったトラブルは靴下が多いのです。

 

なので靴下にまで名前が書いてあるのをみると

 

「あぁ、この子のお母さんしっかりしてるんだなあ。ありがとうございますー」と思う次第です。

 

靴下など小物にも名前を書いておくと先生からの印象良くなること間違いなしですよ(笑)

 

泳げなければ浮き輪もOK

photo by Basheer Tome

photo by Basheer Tome

 

学校にもよるでしょうが、特別支援学校で浮き輪OKなところは多いはず。

車いすに乗る子なら必須アイテムでしょう。

 

実はこの浮き輪、重度重複障がいの子と友達とをつなぐツールにもなります。

私がプール担当のときに。船みたいな浮き輪というか、正確には浮き輪ではないのですが、船型の浮き輪を持ってきている子がいました。

 

その子は通常の浮き輪では難しいのでその形だったのですが、カッコいい形状に子どもたちの目は釘づけです。

 

その子の入水になると普段関わりのない子まで集まってきました。

で、先生が機転を利かせて「みんなで引っ張ろう」という展開になり、重度重複の子を中心に楽しんだ次第です。

 

重度重複障がいの子って普段は友達との関わりが少なくなりがちです。

お値段はちょっとかかりますが、たかがゴム製の浮き輪なのでそれほど高いわけでもないでしょう。

 

学校によると思いますが、浮き輪OKならちょっと変わったものを用意するのもありだと思います。

 

ていうか水泳帽っているの??

photo by Mel Peffs

photo by Mel Peffs

 

「先生水泳用の帽子いるんですか?」

とたまに聞かれることがあります。

規則では「水泳帽着用のこと」とありますので「はい、お願いします」と返事をしていました。

 

ただ「なんで帽子を被らないといけないのか」と調べてみたら、排水溝に髪の毛が絡んで水が詰まることがあるらしいのです。

 

というわけで「いらないんじゃないの??」と思われるかもしれませんが、着用の意味はあるようです。

 

ただ「うちの子は坊主頭なんだけどいるの??」と言われると返事に困ってしまいますが・・・

「君は髪の毛短いからOK」としてしまうと本来着用しなければならない子まで被らなくなるので、その辺はご理解を。

 

将来の自立につながることも

photo by Brendon Connelly

photo by Brendon Connelly

 

これは”小ネタ”でもないのですが。

 

私はよく「好きなことをみつけることが大事なんです」と念仏のように言っていますが、「好きなこと」をきっかけに成長することが多いのです。

「プールが好き」で生活に広がりが見られた自閉症の子A君の話をします。

 

A君、生活力があってお金の計算ができて、電車に乗ったりもできます。

ただ無欲なのか、興味がないのか、学校から帰ると家から出ません。

 

休日も家にいたがります。本人が好きで選んでいることなので「別にいいじゃん」といえばそうなのですが。

 

で、このA君、プールが大好きです。普段おとなしいですが、プールになるとちょっとテンション上がります。

 

そんなA君の様子をお母さんに伝えると、冬に温水プールに連れていくことになりました。

 

「うわ!冬なのにプールに入れるじゃん!すげーー!!」

 

とA君が思ったかは知りませんが、温水プールは気に入ったようでした。これでA君に休日の過ごし方の幅が広がりました。

 

で、しばらくは家族でプールに行っていたのですが「一人でも行けるんじゃないの??」ということで、チャレンジしてみることに。

 

みごと数回の練習だけで手順を覚え一人でプールまで行って帰れるようになりました。

すんなりいけたのはA君の理解力の良さですが、「プールに入りたい」という想いが根本にあります。

 

A君にとったら一人で温水プールなんて天国のはず。

学校のプールは時間制限があって、ルールも細かいですからちょっと物足りないでしょう。夏限定ですし。

民間の温水プールの方が楽しいはずです。

 

もうすぐ夏休みです。経験がなければお子さん連れてプールや海に連れて行っていてはどうでしょうか。

何かしら違う様子が見られるかもです。

 

というわけでプールにまつわる小ネタ集でした。みなさま良い夏をー!

photo by es1123

photo by es1123