注意欠陥多動性障がいや発達障がいのお子さんの服薬に関する話です。
私は教育関連の仕事に以前勤めており、中には行動を抑制するような子どもとも接したことがあります。
服薬するくらいなので、数々の問題行動を起こしています。年齢としては中学生~高校生くらいまでの子どもでした。
服薬することのでの効果は?
軽度発達障害に特別に効く薬というものは存在しないようです。
ただ衝動性や多動性を抑える薬というものはあります。
例えば「リタリン」という名前の薬ですが、一時的に衝動性や多動性が治まり、行動のコントロールに効果があるとされています。
ただリタリンは一時的な行動コントロールがとれるようになりますが、長期に渡って改善がみられるということはないようでした。あくまで「一時的なもの」ですね。中には「全然効果ないのでは??」と思えるような場合もありましたが。
副作用は?やっぱり服薬すべき?
薬なので副作用があります。食欲不振や睡眠が浅くなるといったものです。成長期の子どもにとっては良くないものですが、「明らかにこれは良くない」というような顕著な例を見たことはありませんので、医師と相談の上でなら問題はないか、と思います。
ただ薬の副作用ではないですが、服薬すること自体による、いわば「精神面での副作用」があります。
地域の学校に通う、注意欠陥多動性障害(ADHD)の中学生の子ですが、「服薬=自分に何か問題がある」と言われている気がして、余計に荒れてしまうことがありました。
そうなると二度と服薬してくれないので、勧め方に配慮が必要です。
初めて服薬を勧めるにあたっての配慮は?
知的障がいが中程度のお子さんであれば、特に抵抗感なく飲んでくれることが多いようですが、軽度の発達障がいのお子さんの場合は服薬を拒否することがあります。「幼いころは飲んでいたけど、中学生くらいから飲まなくなった」という事例もあるでしょう。
私の知る事例ですが、警察沙汰になる問題行動を起こしたときに「あなたのために」という姿勢で再発防止のために服薬を勧めると受け入れたということがありました。
その後ですが、確かに服薬している日は、普段よりも落ち着きが見られました。
ただそれで問題解決ではなく、落ち着いた上で周囲の人間がその子とどう関わっていくか、が大事なのですけれども。
私は医師ではないので実際の現場を見ての話になります。参考にしていただければと思います。