20歳からもらえる障害基礎年金。
学校に通う間は
聞いたことはあるけどよく分からない
まだ先の話だから知らなくてもいいかな
そんな方が多いかと思います。
確かに手続きは20歳になってからですが、やっておくべきことは今からでもあるんですよ。
年金申請の際は医師の診断書が必要なのですが
普段、通院は街のお医者さんにしか行っていない方はご注意ください。
今からやっておくべきことがあります。
というわけで今回は20歳までに知っておいた方がいいい、障害基礎年金に関するお話です。
障害基礎年金って何?
まずは基本から。
この記事の対象は学齢期のお子さんなので、今知る必要のないことは省きますね。
障害者基礎年金とは20歳以上になるともらえる年金です。
2つの級があって1級が年間約97万円、2級が年間約78万円です。
月計算で6万円~8万円の収入となりますね。
現在、特別児童扶養手当、障害児福祉手当などは受給されてますか?
されている方は、20歳以降は手当がなくなり、この障害者基礎年金が収入になります。
ただこの障害基礎年金は扶養手当を受給しているから、療育手帳を所持しているからといった理由で自動的にもらえるものではありません。
年金申請のために新しく証明する必要があるのです。
なぜかというと児童扶養手当と障害基礎年金は微妙に役割が違うんですね。
扶養手当は「子どもを養っていくため」ですが年金は「就職による収入が困難なため」に支給されるものです。
つまり障害があっても、会社等で働いて収入があるなら年金はもらえないのです。
よって年金機構に「私は障害により就職による収入が困難です」と証明する必要があります。
そのために20歳前に審査があるのです。
どの家庭でも20歳前になると分厚い書類が送られてきます。
概ねは送られてきたときに記入していけばいいものです。面倒ですが努力すればなんとかなると思います。
ただ一つやっかいなものがあります。医師による診断書です。
町のお医者さんではダメなのです
障害基礎年金を受けるには「働いて生活に十分なお金を得ることができません」と証明する必要があります。
それには自己申告により保護者の方が書くものと医師による客観的な診断書がいります。
「風邪引いたら近所のお医者さんに行ってるけどそこではダメなの??」
と思われるかもしれませんが、避けた方が無難です。
なぜなら町のお医者さんは障害基礎年金に関する診断書の作成に慣れていないからです。
例えば発達障害など外見では分からない障害の場合がありますよね。
障害に関する理解が乏しいお医者さんであれば外見から「就労できます」と判断される可能性があります。
また単に「書いたことないから」「専門外なので」と断られる場合もあります。
そうなってしまうと年金は受け取れません。
よって普段から書きなれているお医者さんに頼んだ方がいいのです。
Q.書きなれているお医者さんはどんな病院にいるの?
なるべく大きな病院の方が良いでしょう。知的障害の子であれば精神科がある大きな病院となります。
小児医療など障害ある子の診察を行っている病院でも良いようです。
とはいえ、実際に聞いてみるのが一番確実。
病院の受付もしくは大きな病院では医療ソーシャルワーカーという相談窓口があります。
申請時に焦らないよう、機会あるとき診断書作成をしているか問い合わせてみてください。
Q.診断書はすぐに書いてくれるの?
ここ大事です。
今まで診てもらったことがないお医者さんに診察一回目で書いてもらうのはまず不可能です。
なぜなら基礎年金のための診断は「障害によって就労が困難であること」を診断するわけです。
お医者さんの立場で考えてみると、初めて来た子に対し「この子は就労が困難です」と診断するには急すぎるのです。
よって今まで通院歴がないのであれば、診断書をもらうために数度通う必要があります。
コツ的なものですが、20歳時の年金申請のために、ちょっとした風邪などでもあえて大きな病院へ通っておくことも有効です。
普段から通っていれば障害の有無も分かってくれるでしょうし、診断書を書きなれているお医者さんの情報収集も出来ます。
Q.1回目の申請で失敗してもまたやり直せばいいんじゃないの??
実際の経験者から聞いた話ですが一度目の申請で受理されないと二回目は難しいそうです。
一回目で通すことが肝心とのこと。
準備するなら20歳前にやっておいた方がいいということになります。
というわけで特別支援学校や支援学級などに通うお子さん対象の障害基礎年金の話でした。
診断書を書いてもらうお医者さんについては20歳になってから焦らないよう今から準備しておいてください。