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感動が教えてくれる

「自分のやりたいことって何だろう」

悩む車椅子の青年がいます。彼は20代前半。

小学生から養護学校へ通い、現在は一人暮らしをしています。

 

彼の名前は悟志君。

私と彼は高校からの付き合いです。もう7年か8年になるでしょうか。

 

高校時代の彼は思ったことを言う率直さを持っていました。

相手が不良であろうと、先生であろうと変わりません。

「僕はこう思う」という主張が出来る子でした。

 

年齢を重ねるにつれ彼は変わります。

「僕はこうしなければならない」と言うようになってきました。

 

「客観性が身についた」とも言えます。

ただ彼は笑っていません。

 

ある日のこと。

悟志君の車椅子陸上の練習へ同行しました。

その帰りの食事中です。

 

satoshi
今度東京行こうかと思うんです
yasu
なんで?
satoshi
 好きなバンドが東京でライブをやるんです
yasu
いいね。行くべきだよ

 

直感で「悟志は一度東京回った方がいいなぁ」と思いました。

東京には「何か成し遂げよう」という空気が溢れています。

ライブ観て帰るだけはもったいない。

 

yasu
俺も一緒に行っていい?
satoshi
いいですよ
yasu
新宿や表参道行こうぜ

 

自分探しにスカイツリーや上野、浅草など観光地はよろしくありません。

最先端を走る人が集まる所がいい。

新宿や表参道、原宿、六本木には「やる」という空気があります。

 

停滞打破を願い、東京案内をしてきました。

 

行こうと思えば行ける

回った場所を紹介していき彼の変化を話しますね。

まずは新宿歌舞伎町。

ゲームやテレビで見たことがあるそうです。

町に流れる「客引きは全てぼったくりです」のアナウンスに笑いと感動があったようです。

「目つけられたらどうしよう」

「カバン取られたりするのかな」

そう心配する悟志君。

私も初めて夜の街では同じことを思いました。怖いですよね。

「来れるんやな」とつぶやいていました。

「みんな(養護学校に通う後輩)にも『来れるんやで』って言いたいなぁ」

と話していました。

露店で焼き鳥買うのも体験。

どんなお店かはご想像にお任せ。

入ってないですよ。入ってもいいですけど(笑)

 

翌日はラグジュアリーな表参道。

初めて見るアップルストア。

表参道ヒルズ。「こんな服があるんやなぁ」と驚いていました。

原宿竹下通り。

あまりもの人混みに進むのをためらう悟志君。

 

「やめとく?」

助け船を出しましたが、「行く」と宣言。

そうこなくては。

10代でごった返す竹下通り。外国人が客引きしてたり。

ここだけのカルチャーファッションがあります。

「来て良かった」

そう思ったことでしょう。

表参道→原宿→南青山→六本木とずっと歩き通しでした。

私、疲れて無言になってきますが、彼は元気。

 

「赤坂から新宿都庁行くか」ということで赤坂駅へ。

途中、乃木坂とジャニーズ事務所を通ります。

「ここにジャニーズおんのか!」と興奮していました。

 

新宿都庁です↓

都庁から絶景を観るも、イマイチのようでした。

観光客だらけで雰囲気が緩いからでしょう。

 

最後は夜の渋谷。

ハチ公前広場の大音響にエネルギーをもらったもよう。

滋賀では絶対ないマリカーに出くわしました。

スケール大きく遊んでいる人たちが刺激だったようです。

 

悟志君の発言が次第に変わっていきます。

 

「のらりくらりやってきた今までが嫌になってきた」

「ここにいれば変われるんやろうなぁ」

「俺たちは観光客や!帰るんや!」

「次、いつ来よう」

 

東京には路上ライブをやるバンド、パフォーマーが多くいます。

池袋の路上ではアイドルの撮影会をみかけました。

走る車の多くは高級車。

渋谷では街宣車が走ります。

 

テレビや雑誌の世界が目の前にあり、掴もうと手を伸ばしている人が多くいます。

 

滋賀に帰ったあと、「ここは、はみ出さない街なんやなぁ」と彼は言いました。

 

自分探しは頭で考えても見つかりません。

学校などで「やりたいこと考えろ」と言われて困る子は多いはず。

 

自分探しは感動で見つかります。

実際に体験して心が震えること。そこに”自分”があるんです。

 

東京の雰囲気に心震えた。

そこに悟志君のヒントがあります。

 

「何かに挑戦して、その姿をみてもらいたい」

彼はそう言っていました。

 

東京から帰って二日後、彼に会いました。

「東京行きのチケットを飾っている」と言っていました。

忘れないための工夫だそうです。

 

親子で日頃、感動することを大切にしていてください。

考えてばかりの毎日はやめておきましょう。自分を見失っていきます。

感動している自分が本当の自分です。