先生には迷惑かけてもいいので「ありがとう」と伝えてください。

どんな生徒でも保護者でも、その一言で疲れは吹き飛びます。

 

私が支援学校で先生をしていたとき飛行機での修学旅行がありました。

具体的に書くと本人を断定してしまうので書けませんが、空港、観光地、宿泊先のホテルでと好き放題やってくれる子がいました。

3泊4日の過程でしたが、一日目の夜に「これがあと3日か続くのか・・」と途方に暮れたのを覚えています。

 

とはいえ無事に学校に到着し旅行は終了。

解散式のあと、その子が「楽しかった。ありがとう」と言ってくれ、全てが報われた気持ちになりました。

「苦労した甲斐あったな」と思えたからです。

 

また卒業式の際は「修学旅行が一番の思い出」と話してくれていました。

その子との写真は今でも私の宝物になっています。

 

「人に迷惑をかけてはならない」

この言葉は間違っているわけではありません。でも正しくもない。

 

誰にも迷惑かけないで生きる、かけられないで生きる人生は寂しいものです。

迷惑かけて苦労して、悩んだ時間の分、相手の存在は大きくなります。

 

子育てだってそうじゃないですか。

小さい頃のワガママなのに、何も出来ない幼児期を世話するからこそ、関係は深まります。

 

担任の先生が超極悪人なら話は別ですが、普通かちょっと変くらいなら迷惑かけましょう。

そして卒業式などで「先生ありがとう」と感謝を伝えましょう。

メッセージカードや花束でも贈ればなお喜ばれます。

 

先生やっていての喜びは「ありがとう」と言われたときです。

先生の勲章は「どれだけ生徒の役に立ったか」です。その思い出が誇りなんです。

 

迷惑と感謝のやり取りで相手の存在は大きくなります。

どうぞ、ご遠慮なく。