春休みも後半戦。子どもたちにとっては休みがもうすぎ終わるのが憂鬱な反面、新しいクラスや先生に期待と緊張もおり混ざる時期。

学校の方針にもよりますが、春休みにも宿題を設定している学校もあるはず。

「新学期の新担任に提出してください」というやつですね。

 

私は以前は特別支援学校で先生やっていたのでその経験から。

特別支援学級や支援学校での春休みの宿題についてお話しいたします。

 

宿題とは資料である

学校では個別の指導計画など色んな情報がデータとして蓄積されていきます。

多く・・・というか9割方の先生が共通だと思いますが新年度最初の今ごろは前年の資料を読みあさっています。

 

予備知識として頭の中に入れておくんですね。

そうやってある程度「最初はこうやろう」という方針を決めるわけです。

 

だから春休みの宿題というのは、かなり重要な資料なんです。夏休みや冬休みの宿題とは価値が違うんですよ。

辞めた今だから言えますが、私が一番真剣に内容読むのは春休みの宿題でした。

それは受け持つ子のリアルな情報をまだ何も持ってないからです。

 

「この子はどれくらいの学力があって、何が得意で何が不得意なのか」

「どんな字を書くのか。名前や日付など忘れずに書くのか」など春休みの宿題はそれが分かる大事な資料なんですよ。

これは私だけではなく、新年度に多くの先生は提出された春休みの宿題をじっくり見るはずです。

photo by Frank Crisanti

 

だからこそ手伝ってはいけない

子どもの宿題手伝っていないですか?

もしくは「やりなさい」と過度に口だししてませんか?

もしくは「ちゃんとやったかな??」と気になってたり。

 

宿題の手伝いはよろしくないです。

親が必ず手伝わなければいけない場面は出てくるかと思いますが、宿題は死活問題ではありません。普段かかりっきりなら「宿題は突き放すチャンス」と言えます。

 

ていうか宿題を親が手伝ってしまうと先生も困ってしまうのです。

なぜかというと先ほど言いました通り「春休みの宿題やってこなかった」というのも先生にとっては一つの資料だから。

 

全く分からないのなら白紙でもOKです。「分からなかったんだ」という資料になります。

「春休み遊びまくってやらなかった」でもいいんですよ。「ルーズな性格、もしくは何かが気になって勉強に身が入らないのかもしれない」ということが分かります。

 

私は先生やってて結構経験しましたが「宿題大変でしたー」と連絡帳に書いてある保護者さんおられます。

宿題開くと明らかに大人が手伝っています。

 

「いや、宿題は子どもがやるものですから」と思うのです。

この感覚は特別支援の先生であれば多分共通のはず。

 

でも保護者に直接それは言いづらいんですよ。

折角頑張ったのに「いや、お母さんそれやらなくていいですよ」というのは気が引けますしがし、4月はまだ人間関係を作る時期。まだお互いのことが分かってないこの時期に突っ込んだ話はしづらい。

 

というわけで私がここで言っておきます。

「宿題は本人がやるものなので放っておいていいですよ」

 

先生に怒られるのも悪くはない

世の中には「明らかにこれはダメだろ」という先生もいるのでそんな場合は別ですが。

 

例えばめちゃくちゃ怖い先生が担任で「宿題やらなかったらめっちゃ怒られる」だとしてもそれも一つの学びの機会なんです。

なぜなら世の中には「約束破ったらダメ」「締め切り破ると激怒する人はいる」という人はいるからです。

 

「なにやっとんじゃゴルァ!!(゚Д゚)」

 

と怒られるのも実は学びになってます。※やりすぎは危険ですが。

 

簡単に言いますと同じ経験、同じ刺激ばっかりだと人は成長しないんですよ。

今までにない経験、今までにない刺激が成長させるんです。

 

例えば「初恋とそれ以降の自分の変化や成長」を思い出してみてください。

 

「初めて好きな人が出来た」というのも今までにない経験であり、刺激ですよね。

その刺激により皆さん行動や性格が変わったはずです。

身なりを意識したり、言葉使い変わったり、相手の気持ちを考えるようになったり。それと同じです。

 

立ち直れないようなヒドい経験や刺激でなければ。

「なにやっとんじゃゴルァ!!(゚Д゚)」

 

も悪いことばかりではないんです。

 

「怒られるのも悪くない。一つの学びがある」と考えてみてください。

 

先生でまぁそこまでヒドい言い方する人もいないでしょう。※たまにいるのがキズですが。

普通に怒られるならそれも経験です。そう考えると保護者、子ども両方とも楽になれて、成長になりますよ。