京都鉄道博物館へ行ってきました。ここは非常に鉄道愛溢れる博物館。
「いつも満員」という噂は聞いていましたが、混み合うその理由が分かった気がします。
合い言葉は「鉄道が好きだ」ただそれだけ
私は以前は特別支援学校で先生やっておりまして。
多くの鉄道好きの子どもたちに出会ってきたものです。
支援学校で先生やっていると「休日は京都の梅小路行ってきた」という子が多いのです。
しかも何度も何度も訪れている様子。
梅小路は京都鉄道博物館あるところ。
その魅力の秘密を探ってみることにしました。
賑わう梅小路公園
京都駅出て徒歩15分くらいで梅小路公園に到着。この公園内に鉄道博物館や水族館があるのです。
公園内は平日にもかかわらず非常に賑やか。園児らも来ていて子どもたちの歓声が聞こえます。
入ってすぐに電車発見。
「1枚撮ろう」と思ったらカップル→親子連れと代わる代わるで電車前で記念撮影していきます。
一人身でここにいることが若干寂しくなる。
歩いて行くうちに再び電車発見。
こちらは屋根があって何やら人が集まっています。中がお店になっているんですね。
面白そうなので寄ってみることに。
京都〇電ショッフへようこそ
↑こういう電車グッズが売っているんですね。
無料で電車内で休憩することも出来ます↓
「おぉ、良い感じだ」
中はこんなレトロな感じ。個人的にこういう歴史あるものが好きなので嬉しい。
↑こういうのがいいんですよ。
↑嬉しくなったので座って自撮りにチャレンジ。表情暗いですがちゃんと楽しんでいます。
さて満足したので鉄道博物館へ行こうかと思うと。
ほほぅ。市電カフェか。
メニューを見てみます↓
カタカタつりわぱん
なるほど。これは面白い。市電カフェ名物だそうです。
昼ごはん食べてからココに来てますが、一つ食べていこうと。
だが、しかし。
京都なないろソフトクリーム
という対抗馬を発見。
カタカタぱんvs京都なないろソフトクリーム
ブログネタで言えばカタカタぱん。
気分的に食べたいのはなないろソフトクリーム。
でもネタ的にはかたかたパン。
悩みながら店内へ。
↑電車中を改装してカフェになっています。うん、ここ気に入った。
↑レジに行くとかたかたパンが売っています。
ここでかたかたパンにすることを決意。
袋から出すとこうなります↓
かなりリアルなつりわ状。それではいただきます。
↑かたかたパンはその名の通り硬めの乾パン。
ただ半分食べた時点で、あたりに食べかすが散らかるという惨事が。
うーん、これはちょっとかっこ悪い。一人でよかった。
京都鉄道博物館へ
市電カフェから歩いて3分ほど。鉄道博物館に到着。
平日の昼間なんですが入口は並んでいます。
休日はもっと混むとのことで大人気なのです。
入ってすぐに電車がお出迎え。
『銀河鉄道999だ!』と小さい頃に再放送でみた名作が連想されます。
銀河鉄道999知らない人すみません。ただこれ狙ってるんじゃないかというくらいに999。
「2等」がいいですね。
↑スロープもあって車椅子対応です。
となりには新幹線も。なにやら並んでいますが、これは運転席に入れる様子。
自分も並んでみることに。
と思いきや並んでいるのは親子連ればかり。
この中に30代独身男の私が並ぶのは絵的にどうなのか。
『子どもたちに譲ろう』と優しさなのか逃げの気持ちなのか理屈をつけて諦めることに。
鉄道好きじゃなくても楽しめる
今回の記事大分長くなりそうです。
実はまだここは序の口。
私は基本鉄道好きというわけでもないのですがマジで鉄道愛溢れる博物館に感動して、長くなっております。
もうね、大人も子どもも夢中なんですよ。
そのための仕掛けが随時にみられます。そこがいい。
新幹線終わったあとに館内入るわけですが。
入るとこうなってます。
館内のあちこちから楽しそうな声が聞こえます。博物館なんですけどね、ここ。
とにかく感動したのは「鉄道の全てをここに」という心意気。
例えばですね。
館内に踏切があります。ちゃんと「カンカンカン」と鳴って開け閉めもするんですよ。
他にも機関車の歴史も展示してあるのですが、本当に細かく作ってます。
「何で船なの??」って思うじゃないですか。
何故かというと電車のルーツをさかのぼっていくと蒸気船という船にいきつくからです。
蒸気船の仕組みを応用していって蒸気機関車になったと。
似たような例でいえば「パソコンの原点を辿ると電卓になる」みたいな話です
他にも昔の鉄道員の制服があったり↑
大人も乗れるトロッコみたいなのがあったり。
↑線路まであるんですよ。
「線路見て楽しいの??」と思う人もいるでしょう。
楽しいんですよ。
写真は線路前で盛り上がる方々。
何やらうんちくを語り合っています。盛り上がり過ぎてなかなか写真が撮れない(笑)
↑これなんかさらにマニアック。パンタグラフというもの。
電車の頭にくっついて電線から電気もらうやつです。
↑こちらは新幹線のパンタグラフ。
興味ない方は「・・・で?」と思うパンタグラフですが、ファンは違う。
これがまさに「好き」と言えるもの。理由はよく分からないのです。
私、昔担任していた自閉症の男の子が非常に電車に詳しかったのです。
彼はよく私にパンタグラフの話をしてきました。
パンタグラフは菱形やくの字や色んなタイプがあってくの字型が最新らしい。
「先生!今朝くの字型のパンタグラフ見た!」と報告しにきていました。
好きってそういうものなのです。理由はない。
そして昭和乃駅なるものが。
ここに私好みのコーナーが。
なつかし商店。レトロ好きにはたまらない。
s
小さい頃の近所の駄菓子屋のアイスボックスが正にこれでした。
ラムネアイスやダブルソーダとか買ったものです。
昔ダイヤル式電話でしたよねー。プッシュフォンやコードレスで「すげぇ」と思ったものですが。
商店にはなつかしの駄菓子が。
↑そうです。チョコバットはこの箱に入ってないとダメなのです。
あたりくじを何度かあたり引いて、交換してもらったのが良い思い出。
↑「あーこれよく食べたわ」とあわ玉に懐かしさ。
テレビはさすがにカラーテレビでしたが。
リモコンの登場に「めっちゃ便利じゃん!」と感動したものです。
すみません、脱線してしまいました。
「鉄道の全てを展示しよう」という心意気が見えるここ鉄道博物館ですが、一番感動したのを。
この写真見てください。
入口、とありますね。下へ降りる階段があるのですが、この博物館に地下はないのです。
ではどこへ繋がっているのか。降りてみます。
降りて納得。階段降りると電車を下から見れるようになっています。
確かに。
電車好きなら「下から見てみたい」とも思うでしょう。
先ほどのパンタグラフの話にあるように電車好きは電車の全てを知りたいのでしょう。
この博物館を作った人の電車愛を感じるのです。
「電車の全てが知れる博物館にしよう」と思ったのではないか、と。
この心意気が素晴らしい。
一般の人がみたら「なにこれ??」ですがファンは電車の下で感動します。
さらに、極めつけがありました。
電車の下見て鉄道愛を感じたあと、こんなのがあったのです。
この上に行けば何があるのかの解説がありません。ただ赤字で入口とあります。
ね。謎でしょ。登ってみると。
「何にもないじゃん」と思ったのですが横見て納得。
ここは鉄道を上からみるための階段でした。
なんということでしょう。
電車を下からも上からも見れる。
「下から見たら、上から見たい人もいるだろう」
そんな作った人の意図がうかがえます。
確かに普段は電線とかあるのでこんな間近から電車の屋根はうかがえません。
電車ファンでない人には「?」ですがファンはたまらないでしょう。
でね、実際に私以外にも階段登ってきたカップルがいたんです。
「何にもないやん」
とカップルは笑いながらすぐに階段降りていきました。
そうなんです。
デート目的でここに訪れたなら意味のない階段と電車の屋根。
ですが、ファンはこの屋根に感動します。
断言してもいいですが私が担任してた子をここに連れてきたら間違いなく感動するでしょう。
ていうか彼は何回も来てるけど。
歴史、線路、電車、電車の部品など鉄道の全てを展示ようというのがここ鉄道博物館なのです。
一般人からみたら「なにこれ?」と思えるものでも本当に細かく展示してあります。
でも鉄道ファンからすればこれはめっちゃ嬉しいはず。
「この博物館作った人は本当に電車が好きなんだな」と思えたのです。
鉄道愛は続くよ、どこまでも。
鉄道愛溢れるここ京都鉄道博物館。
大分紹介したかのように見えてまだ前半。
読むの大丈夫ですか。疲れてませんか。まだまだ、続きますよ(笑)
1階の館内出ると一旦外に出ます。
すると近くを走るJR線があってリアルに走っている電車を見ます。
鉄道の歴史や仕組みを知ってから、実際に走るJRを見ると感慨深いものがあるのです。
これも多分狙っての演出じゃないかな、と。
そしてまた電車があるのですが、これはヨーロッパな雰囲気。
トワイライトエクスプレス号なんですって。フランス料理食べながらの列車旅が出来たそうですよ。
トワイライトエクスプレス号抜けると休憩スペースが。
確かにかなりの展示数なので見ていて疲れます。ここに休憩スペースあるのは気が利いている。
春を感じる桜もありました。
そろそろ終わりかな、と思ったら建物から出てくる人がいます。
「まだ何かあるの?」と思って入っていきます。
そしたらですね。
超すごい場所がありました。
これは階段登って上から撮影したものです。こちらは蒸気機関車のエリア。
看板に「梅小路蒸気機関車庫」とあります。ここには15台以上の蒸気機関車が並んでいます。
数の迫力に圧倒されますよ。
こういうのがですね↑
こうやって並んでいるわけですよ。
「すげーよ、鉄道博物館!!」
とマジで感動します。
「ここまでやるか?」って感じ。
これは単なる「やらされている仕事」ではありません。
ここまでこだわれるのは間違いなく愛がある。
それは鉄道愛。そして同じ鉄道仲間への「鉄道をいっぱい楽しんで!」という愛でしょう。
『俺、鉄道大好きなんだ!』という作った人の想いがヒシヒシと伝わります。
実際に蒸気機関車にも乗ることが出来ます。
こういう感じで発車待ちしております。赤いのは客車でお客さんが発車待ち。
その旅客車両からはこちらへ手を振る子どもがいたんですよ。
カワイイので手を振りかえそうと思ったら、後ろから「おーい」とおじいちゃんが応答していて危ういとこでした。
やがて蒸気機関車は10分ほどの旅へ出発。いってらっしゃーい。
蒸気機関車見送ったあと階段登ると機関車のメンテナンス工場がみれます。
実際に人が整備しているのが見れてこれにも感動。
で、そこからまた中に入る入口があったのです。
まだ展示があるんですよ。
布団は何かというと昔の駅舎の宿直室。
そうです。今までは電車の歴史や仕組みや構造を楽しむ展示。
ここからは駅舎や改札や切符や時刻表や駅弁など電車に付随するものを展示。
電車愛は続きます。
まだまだ深まる鉄道愛
色々あったというかありすぎたのですが、その中から。
たとえば切符の歴史。
↑昔こういうのだったんです。
↑で、戦時中はこんな感じで。
今はICカードなんですよねぇ。感動しません?
切符に歴史あれば、当然改札にも歴史があります。
館内に改札口があるんですが。
↑そう!昔の改札はこんなのでした。懐かしい。
初めて切符入れるときはドキドキした子どもの頃が思い出されます。
ここは駅のコントロールセンターを模したようす。
ここには時刻表の展示が大量にありました。
「そんなの見て楽しいの??」と思うでしょう。
楽しいんですってば。
時刻表集めてずっと見ている子、知っています。
ていうか大人もいます。時刻表集めが趣味な人もいますから。
ファンとはそういうものなのです。
こちらは運転シュミレーターなるものもあります↑
大人気で抽選だそうです。平日でこの並びということは休日だとどうなるのか。
鉄道ジオラマなるものも↑
車椅子の方のスペースもありました。
こんなでっかいジオラマがあるのです。家でジオラマつくるのが好きな子にはたまらないでしょう。
実際に「うわぁ、おっきいのがあるー!!」と見に来る男の子とお父さんがいて、気持ちが癒やされました。
↑お姉さんの解説つき。お父さんはこっちの方がいい・・・いや、冗談です。スミマセン。
こちらにも人だかりが。
こちらでは実際に列車を動かせます。非常に楽しそう。やってみたい。
「今の子どもっていいな。こんなのあるんだもんな」
昔の自分がここにいたら夢中でやっていたでしょう。ていうか今でもやりたいんだけど。
↑ただこの状況に並ぶ勇気がない。
↑あとはこんな新幹線の模型を見入るラブリーな子がいたりして、おしまい。
一階へ降りていきます。
降りると、最初の新幹線が誰も並んでいない。
よし。これなら乗れる。
というわけで車内。
運転席からの視界は非常に狭いもの↓
これで運転はスゴイです。
で、新幹線降りると出口の案内が。
おぉ、長かった博物館もこれで終わりか。・・・と、右にスペースがあるので見てみると。
まだあるよ。すげーよ、鉄道博物館。
すさまじいまでの展示量でしたが、ここでおしまい。
お土産も多いのなんのって
最後にお土産コーナーです。
子どもが喜びそうなグッズの数々。
鉄道好きのお子さんなら「あーこれ欲しい、喜びそう」と思えるものがきっとあるはず。
まずはベタにお弁当箱。遠足やピクニックにぜひ。
食器類も充実。好き嫌いの多い子も食事が楽しくなるかも。ぜひ。
新幹線歯ブラシ。歯ミガキ習慣を身につけている最中のお子様にぜひ。
ベタに鉄道の自由帳です。ただ「京都鉄道博物館学習帳」の文字が。限定品ですね。
気乗りしない勉強もこれでやる気でるかも。モチベーションアップにぜひ。
てつぼう、という帽子も発見。
帽子を被るのが苦手な子もこれなら被るかもしれません。夏場の紫外線対策にぜひ。
といったところです。
あと、これは個人的に気に入ったものですが。こちら↓
電車の形したペットボトルなのですが。
手に取ってみたらこんなイカしたデザイン。かっこいい。
楽しみは自分でつくるもの
というわけで魅力満載の鉄道愛あふれる京都鉄道博物館でした。
何度も鉄道博物館を訪れる子がいるそうですが、理由が分かりました。
理由の一つに展示量が多い、というのがあります。全て体験するには一度は無理です。
ただそれ以上にここには鉄道愛が溢れている。
親子連れはもちろん、男友達で連れだってきている人もいました。間違いなく鉄道仲間でしょう。
ここに来る人はみんな鉄道が好きで集まっています。
例えるならコンサートのようなもの。同じ嗜好を持つ者同士が集まる雰囲気を感じました。
好きな歌手のライブ中って非常に楽しいじゃないですか。無我夢中になれる時間です。
ここにも似た空気を感じました。
楽しみとは自分でつくるものです。
最近楽しくないのは、自分で楽しくなるような行動をしてないから。
楽しみをつくるヒントは自分の中にあるんです。
自分は何が好きかを知ること。
それには実際行動して心が震えるような体験が必要です。
例えばこんなのです↓
博物館の新幹線に見入る子がいました。
「わーすごい!!」と感動しているこの子の気持ちが伝わりますでしょうか。
心の中は大興奮だったはず。
こんな瞬間に「僕は新幹線が好き!」って分かるのです。
そして大人になって、友達を作って見に行くこともあるかもしれません。
それがこういった状況です↓
線路に見入る20代くらいの青年たちです。
同じ趣味をもつ者同士で博物館行って線路について語り合っているんです。
彼らも小さいころは先ほどの新幹線に興奮する男の子のようだったはず。
「僕は鉄道が好き!」という想いを見つけて、それを抱き続けて育っていったんです。
好きなモノが見つかりました。
好きなモノから仲間が出来ました。
その仲間たちと鉄道博物館へ行きました。
好きなことに夢中になっている時間、仲間といる時間は幸せです。
それを見つけるには色んな行動をすること。
色んな場所へ行って、色んな経験をして「自分の心が震えるなにか」を見つけること。
小さいことでいいんです。
休日は好きなこと、やりたいことやってみてください。
というわけで
私も小さいことから行動してみました。
私は甘党です。
「僕は甘い物が好き!」と小さい頃から知っています(笑)
博物館帰りに市電カフェ寄って、行きに諦めた京都なないろソフトクリームをゲット。
なないろとはポン菓子みたいなのがカラフルにトッピングされているのが理由みたい。
うまい。幸せー。