先日、知人に頼まれて中学生の自閉症の男の子と1日過ごしました。

私が支援学校で先生していた時期に見かけたことがある子でした。

多動傾向があって急に走りだす姿を何度か見かけました。

 

正直言って「大丈夫かな・・」と不安になりました。

家族の方と別れ私と二人っきりになると彼は思いっきり不機嫌になっていました。

 

最初は部屋にいる予定だったのですがどうにも落ち着かない。

「ここにいたら落ち着かないだろう」そう思ったので外へ散歩に行きました。

 

散歩は正解だったようです。

興奮が落ち着いてき、鼻歌交じりになって歩くように。

「な、なんとかなるか・・・」と私は見通しが持ててきました。

 

道中、彼は興味あるモノやお店へ近づいていきます。

危険予知が苦手なので止める必要がありました

自動ドアや階段、奥まった道が好きなようです。

手をつないでいますが、美容院、コンビニ、パチンコ店など急発進で向かっていきます。

 

街中でエレベータを見つけました。

向かっていく彼を私は止めます。

ですが今までと違って彼はどうしても行きたそう。

 

見れば商業施設のエレベーターです。

「まぁここならいいか」と思い乗って、降りました。

 

その次は家のインターフォンを押そうとしていました。

断固としてダメなので止めます。

 

ここからは私の感覚ですが。

「なるべく楽しい時間を過ごしてもらいたい」という気持ちをまず相手へもつ。

その上で「これはダメ」と言うと相手は聞き入れてくれると思っています。

 

部屋に帰ると彼は最初と違って落ち着いていました。

私の気持ちも落ち着いています。

 

彼は上機嫌に走り回っていました。

時折私に近寄って目をじーと見つめてきたり「おやつちょうだい」と手を引っ張って要求してきます。

「かわいいなぁ」と私は思いました。

 

「この子がそう思うのなら」

私は特別支援学校で先生やっていたわけですが。

私は「この子がそう思うなら」で時折ルールを曲げます。

 

もちろん万引きや、誰かを殴りかかるなどは止めますが。

「どうしても僕は(私は)こうしたい!」と訴えてきたら聞く耳を持ちます。

 

これが周りの先生からは評判良くないんですね。

「この子がそう思うなら」でやっちゃダメと思っている先生は多い。

 

私は信頼関係築くには気持ちに寄り添うわないとダメでしょうと思っています。

「理屈じゃないよ、人間は」と思っているのです。

 

ところがどっこい。

この感覚は学校ではなかなかに通じない。

 

先生には気持ちに寄り添う系の先生と寄り添わない系の先生の2タイプいると思っていて。

私は寄り添わない系の先生とはどうやっても話が合わない。

 

先生同士の会議があるんですよ。

その場で私の意見はぜっっったい通らないんです。

何時間も食い下がったことあります。でも無理でした。

 

「この子がそう思うなら」って主観じゃないですか。

「この子はよほどの気持ちなんだろう」と私が感じたことなんです。

そんなの科学的に証明できっこない。

 

ただこの主観状態でやった方が結局はうまくいくんです。

この感覚は同じ気持ちに寄り添う系の先生とは「そうだよねー」と話が合うんです。

ですが寄り添わない系の先生には説明しても通じない。

 

私と同じ状況にいるお母さん、お父さん絶対いるはず。

 

寄り添う気持ちを疑わないで

先生に色々言われて心揺らぐ親御さんいるはずです。

 

覚えておくと心のダメージが最小限になると思います。

 

先生と母親では120%お母さんの方が気持ちに寄り添っています。

そして寄り添わない系の先生は結構います。

12年間学校に通うとどこかで出会うはずです。物腰柔らかいとか優しそうとか関係ないですよ。

 

色んなことを理屈で言われるはずです。

ただそれは気持ちに寄り添う気がない先生なのです。

 

例えば、同じ寄り添う系の先生は寄り添う親御さんを絶対否定しないですよ。

 

仮に寄り添うのをやめてみてください。

お子さんとの時間が楽しくなくなります。


私は以前に寄り添うのやめたんです。心がギブアップしました。

子どもが可愛いと思えないんですよ。

喜んでも笑っていても「あ、そう良かったね」と冷めているのです。

最後には「先生辞めたい」と思いました。

 

今は元に戻れました。

先日の自閉症の男の子で確認出来ました。

 

「この子がそう思うなら」という感覚を絶対に!忘れない方がいいですよ。

 

「自分が間違っているのだろうか」

「この子のマイナスなことをしてしまっているのか」

 

違いますから。

「この子がそう思うなら」を大事にすることです。

お子さんの気持ちを大事にすることで「僕は(私は)愛されているんだ」と感じます。

それ以上に大切なことはないですから。

 

寄り添うご自身を誇りに思ってください。

私は大応援しております。

 

 

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