作業所をもっと知ろう

障害者作業所の給料アップ!5枚1000円の雑巾を売る方法。

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「もっと働きたい!」

「税金収めるのが目標なんです!」

私の知人でそんな目標を語る障がいある方たちがいます。そんな想いが叶えばと思いながら書いていきます。

photo by Honza Soukup

photo by Honza Soukup

 

20歳以上からもらえる障害者年金の額をご存知ですか?

1級と2級があり、額的には6万~7万円ほどになります。これに加えて作業所等で働く給料が加わり一月の生活費となります。

 

作業所の給料は仕事がゆっくりな生活介護型で5000円ほど。

もう少し仕事重視になるB型で1万円~2万円

最低賃金が保証されるA型で5万~7万円

一般就労になると最初は見習いやアルバイトから始まることが多く10万~12万円

勤続年数を積み重ねて、正社員になる人もいます。20代で大体18万円~20万円くらいになります。※障害者年金はありません。

 

もちろん地域差や事業所によって差はありますよ。

例えばA型は7万円としてますが、勤務時間が長ければ10万円近くになります。

 

障害者年金をもらえるのは生活介護型からA型くらいまでです。

理屈では一般就労でももらえますが、申請を却下された話しか知らないので、実際もらっている人を見たことがありません。・・・と書いたら気になりますよね。今度調べてみます。

 

今回は、月収5000円~5万円くらいまでの方を対象に書いています。特別支援学校にいる重度~中程度の子どもたちの進路先が対象となるでしょう。

 

私は障がい者スポーツの運営をやっている関係で卒業生ともいまだに交流があります。

「もっと働きたい」

「税金を納めるようになりたい」

というのは卒業生の言葉なんです。同じような想いを持つ人は彼らだけでなく日本中にいるはず。

 

単純に年金と合わせて月8万円ほどの生活費では十分とはとても思えません。

これから年金額がアップするというのも難しいでしょう。

 

なら作業所の収入アップを考えるべきです。

日本の経済状況はそんじょそこらでは変えられないですが、作業所の収益事業はその気次第で解決することは出来ます。

 

現在、作業所の数も足りていません。保護者の方による新規作業所が立ち上がったりもします。

本記事がそれらのお役にたてれば幸いです。

 

5枚1000円の雑巾買いますか?

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これ知人がみたら「あーあの作業所のこと言ってるな」と思われそうですが。

 

5枚1000円の雑巾をみなさん買いますか?

絶対に買いませんよね。

 

まぁ、私は卒業生に対面販売されて買っちゃいましたが(笑)

この雑巾は特殊なものでもなく、学校でよく見かけるような真っ白な普通の雑巾です。

これが作業所では5枚1000円で束売りしています。

 

シビアな言い方ですが、この雑巾なら100円ショップやホームセンターで5枚100~150円ほどで購入できます。

 

およそ10倍の価格をとっているわけです。

 

「手作りの雑巾なんです」とアピールしていますが、雑巾は汚れたらすぐに捨てるモノです。

1枚200円という高価さも相まって「使うのがもったいない」という気持ちにもさせられます。

 

「お前が貧乏症なだけだ」

と言われればそれまでですが。

 

ただ手作り1枚200円の雑巾使うときの気分って複雑ですよ?

 

この雑巾に関わらず作業所の商品はこういった値段のつけられ方が多くみられます。

 

ぶっちゃけた話

ぶっちゃけて言います。5枚1000円の雑巾なんて道具としてはいらないんです。

雑巾とは使い捨てのものです。捨てることを考えたら安いのが何よりです。気軽に捨てられる方がいい。

「手作りなんです」という付加価値は「すぐに捨てる」という雑巾の使用用途から考えればプラス要素にはなりにくいです。

 

この雑巾、使えば使うほど「んーいらないもの買っちゃったな」という気分にさせられます。

 

そうなると「もう買いたくないな」という心理になっていきます。

私は買ったものの商品に満足していない、ということです。

 

そうなるともう売れませんよね。

 

ここがポイントです。

5枚1000円の雑巾のリピーターをとるためにはお客さんに満足してもらうことが必要なのです。

思うに障がい者作業所に足りないのはこの目線です。

 

「買った人に満足してもらおう」というお客様目線です。

 

5枚1000円の雑巾はベンツを売るのと同じ

一応説明しておきますが、ベンツとはドイツ製の高級車です。

安いもので300万。高いものは1000万以上します。

photo by yanase

photo by yanase

 

これマジで言っていますよ?

 

5枚1000円の雑巾を売るコツはベンツを売るコツと同じです。

 

なぜなら両方とも”高級品”だからです。

 

だって5枚1000円の雑巾ですよ。どう考えても高級品です。

 

例えば1000円のノートや消しゴムは高級品と言えるでしょう。

通常の10倍以上の値段で売るなら、それは高級品の部類です。

 

ちなみにベンツでも高級ノートでも消しゴムでも10倍以上の値段がするなら機能もそれなりに上がります。

ただ雑巾にいたっては全く同じ。

 

それでも作業所の雑巾は売れるのです。売る側にとても有利な商売。

 

ということはこれに少し工夫を加えればより売れるようになります。

 

高級品を売るコツ

photo by Binyi cheng

photo by Binyi cheng

 

我々は高級品を買うとき本来の機能に加え「買ったときの気持ち」にお金を払っています。

「俺はベンツに乗っている」「有名なブランドバッグを持っている」という満足感や所有するステータスですね。

 

高級品を売るコツは商品の機能よりも「買ったときの気持ち」をアピールします。

 

例えばベンツであれば機能としてみれば移動する乗り物です。

移動する機能なら軽自動車と大して変わらないのです。燃費も悪いですし。

ですからそこはアピールしません。

 

高級品を売るときは買ったときの感動やベンツに乗っているステータスなどアピールします。

そこが軽自動車とベンツの違いであり、ただのバッグとエルメスなどの高級バッグとの違いです。

 

作業所の雑巾も5枚1000円という高級品です。コツは同じです。

ただ、この雑巾は持っているステータスを売っているのではないですね。

 

「作業所の雑巾、俺は持ってるぜ!」

 

という自慢にはなりませんからね(笑)

 

作業所の雑巾は本来100円程度の商品です。

それを1000円で売るわけですから「900円分の買ったときの感動や満足感」をお客さんに提供できればいいわけです。

 

雑巾を買ったときにえられる感動はなにか

作業所の雑巾を買う人は道具としての雑巾が欲しいのではないのです。

「障がいを持っている人たちの生活の役に立っている」という気持ちが欲しいのです。

 

つまりここをがアピールポイントになりますね。

「あなたの1000円は誰かの役に立っていますよ」という部分をちゃんと伝えればいいんです。

 

「そんなの伝わってるんじゃ??」と思われるかもしれませんが、ほとんど伝わっていないでしょう。

少なくとも私は疑問に思っています。

 

そもそも、なぜ雑巾を作っているのかが謎です。

本音を言いますと「もっと売れそうなものを作るべき」「適正価格があるんじゃないのか?」といった疑問があります。

「私は1000円を払ったが、作業所は売る努力をしているのか」という割に合わないような気持ちになります。

 

おそらくは雑巾を作り続けるのには理由があるのでしょう。

障がいある人たちであれば、複雑な商品は作りづらいなどの事情は私も関係者だったので予想は出来ます。

いい加減な気持ちで売っているわけではないと思います。

 

ただその確信は持てないのです。

 

なぜならちゃんとした説明を売る側からされてないからです。

もう少し突っ込んだことを言えば信じるどころか疑っているお客さんだっているはず。

 

つまり「誤解を招かないように、誤解を解くためにも、理由は相手に説明すべきです」ということです。

 

「なぜ雑巾を作っているのか」

「誰が作っているのか」

「なぜこの価格なのか」

「お金はどういったことに使われているのか」

 

それらを「言わなくても分かるだろう」ではなく、ちゃんと説明するんです。

それがお客様目線での売る努力です。

 

雑巾を売るための具体的な方法

もう少し具体的に説明しますね。

 

5枚1000円の雑巾なのですから、高級品として考えます。

 

通常100円なのですから900円分の精神的な満足感を提供してお客さんに満足してもらうのです。

 

雑巾は5枚を束にして裸のまま販売されていますが、高級品なのですから包装した方がいいです。

100円ショップで売っている包装紙で十分でしょう。

 

そして「雑巾を作る理由、過程、作った人、売り上げの使われ方」を1枚の用紙に物語として書いて入れておきます。

雑巾を作った人のサインでも写真でもいいですね。

 

買った人は豪華な包装紙にくるまれた雑巾とその商品のストーリーを知ることになります。

ここに差額900円分の演出があります。

 

高級ブランドがやるテレビCMや豪華な店の内装などの演出と同じです。

買ったときの気持ちを大切にするのです。

 

商品のストーリーを理解してもらえれば、5枚1000円の雑巾に満足感を感じる人は必ず増えます。

満足感を得たならリピーターにもなってくれます。

 

頑張れば結果が出る作業所をつくろう

つい最近ですが、私の教え子で車いすに乗っている元生徒に会ってきました。

近況について色々話しましたが「もっと働きたい」「家族の役に立ちたい」とのこと。

自分でもっと稼いでお金を家に入れたいそうですが、通っている作業所は給料が低すぎて叶わないそうです。

 

楽しみで買っている雑誌等も「もう買うのをやめようか」と迷ったほどだそうです。

それくらい「働きたい」という願いを持っています。

 

別に彼だけでないのです。

私は障がい者スポーツの運営をしている関係で社会人の元教え子にたくさん会いますが、ほぼ例外なく同じようなことを言います。

 

もどかしいのは「頑張っても結果が出せない」という状況に彼らはいます。

例えば1日300円の日給の人は1.5倍働いても450円です。1.5倍の努力をしたとしても150円の成果しか出せません。

150円ならジュース1本買えば終わってしまいます。

 

そして作業所の職員さんも同様に「もっと稼ぎたい」と思っています。

私の知る限りでも「給料が低くて結婚出来ない、養えない」という理由で辞めていく人がいます。

障がい者作業所では利用者さんも職員さんも「もっと働きたい」という想いを持っているのです。

 

ただ希望はあります。

 

失礼ながら今回話した通り、作業所の売り方にはまだまだ工夫の余地があります。

通常のビジネスで行われているごく当たり前なことをやれば今よりもっと良い結果が出ます。

 

今は小学生の子でも10年ほど経てば働いています。

将来は「もっと働きたい」という想いを持つようになるかもしれません。

 

このブログは子育て中の保護者の方を意識して書いております。

「子育てと作業所経営関係ないじゃん?」と言えばそれまでなんですが、これから新規立ち上げに関わる保護者の方もおられるはず。全国的に作業所の数は足りていませんから。

 

作業所の商品で機能として市販品と勝負出来ないなら、それ以外の「買えば障がいある人の役に立ちます」という部分を分かりやすくお客さんに説明すべきです。

 

この知識が役立つ人は少ないかもしれませんが、たまに経営の話をしようと思います。

私個人としても「頑張れば結果が出る作業所」がもっと世の中に増えて欲しいのです。よろしくお願いいたします。

photo by futurestreet

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dai

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