分かり切ったこと言いますが、現状に満足出来ないならいつもと違うこと、違う方法を試すべきです。

例えば今の仕事に不満なら転職したり、仕事が楽しくなるよう工夫したり、プライベートを充実させたり。

 

「当たり前じゃねーか」

 

とツッコミいれられそうですけども。

 

今回のお話は不登校だった男の子が水泳をきっかけに大変身した、というお話です。

 

障がいの有無は関係ない話ですが、自分に自信が持てず不登校になったお子さんは本当に多くおられます。どうすればいいか悩んでいる方は多いはず。

 

そんな子たちの突破口の一つになれば、と思い書いております。

 

ほら、「押してダメなら引いてみろ」って言葉もあるじゃないですか。

 

物事で行き詰ったり、どうしていいか分からなくなったら、ちょっと足を止めて観る視点を変えてみてください。

今までやってこなかったことに正解はあります。

 

超好青年!知的障がいのS君。

photo by D Allen

photo by D Allen

 

上の画像はイメージで本人ではありません。念のため。

 

S君は知的障がいを持った男の子です。障がい者スポーツで水泳をやっています。

特別支援学校の高等部に通っています。

 

私がS君と会ったのは障がい者スポーツの講習会でした。

私は講師として、彼はサポートスタッフとして参加しており、講習会終了後の片付けでやたらテキパキと動く若い子がいてそれがS君。

 

時間あってたまたま彼とは雑談してただけなのですが、話していくうちに「この子めっちゃ好青年やん」というのが分かってきました。

イメージで言えば甲子園で出てくる高校球児のようなスポーツマンタイプの男の子です。

着ている服が野球のユニフォームではなくジャージになった感じであとは実直なスポーツマンな子でした。

 

あまりもの好青年ぶりに、その理由を知りたくなって根ほり葉ほり聞いていった次第です。

さらになんとS君のお母さん私の知人。

 

というわけでお母さんからも話を聞かせてもらって、本人とお母さん、両方からのお話を混ぜて話していきます。

 

障がい者スポーツをきっかけに成長したS君。

photo by Muhammad Shahmeer Athar

photo by Muhammad Shahmeer Athar

 

これもイメージ画像ですよ。念のため。

 

S君、今は雰囲気ある好青年ですが、中学校は地域の学校に通っており、そこで不登校となりました。

お母さんいわく、雰囲気も今とは全然違っていたようです。

 

学校に通えなくなって、お母さんはどうしていいか分からず、解決方法を求めていろんな人に相談したとのことです。

 

お母さんのこの行動が大正解だと思います。

行き詰ったら違う方法を試してみる

これ鉄則です。

 

話戻しまして。

色んな人に相談していくうちに、知人のスポーツトレーナーが「スポーツやらせてみよう。一度自分のところに連れてきて」と言うので本人を連れていき水泳を紹介したところ、これに大ハマり。

 

中学校は完全に復学とは行きませんでしたが、特別支援学校に行ってから、元気に通うようになり、今のS君に至るということでした。

「中学校ではつまずいたけど、水泳で自信が持てた」とのことでした。

 

私と会ったときは高校3年生の夏頃でした。卒業後は企業で働くため、就職活動を頑張っているとのことです。

就職先を選ぶ際も「仕事と水泳が両立できるところ」を基準に探しているとのこと。

 

中学校でつまずいた子が水泳で自身を回復させました。

そして「水泳を続けたい」という目標が、企業就労へのモチベーションとなっています。

 

企業就労を目指す青年が語る将来の抱負

photo by Tony Alter

photo by Tony Alter

 

話の最後に私はS君に「将来の抱負」を尋ねました。

 

返ってきた答えは2つです。

一つは「パラリンピックに出たい」とのとでした。

※今まで知的障がい者の方にパラリンピック出場権はありませんでしたが、ロンドンパラリンピックから参加対象となっています。

 

世界を目指すということで非常に高い目標ですが、これはもっともな答えというか、今までの話の流れから来て順当といえる話です。

 

驚いたのは二つ目です。

 

パラリンピックに続くS君の卒業後の抱負は

 

お母さんに恩返ししたいです。

 

とさらっと言っていました。

 

・・・これって、すごくないですか?

 

私は高校生のころ「親に恩返ししよう」なんてこと頭の隅にもなかったです。「お前が親不孝なだけだ」と言われたらそれまでですが。

 

 

「お母さんに恩返しがしたい」

S君の言葉に私がビックリしていると、「お母さんにはいっぱい迷惑をかけたんです」とのこと。

 

「・・・どこまで好青年やねん!」

 

というのはS君に嫉妬してしまった私の心のツッコミです(笑)

 

自分らしさを見つけられた人から元気になっていく

photo by Projeto Transite

photo by Projeto Transite

 

障がいを持っている方々はそれぞれに生き辛さを抱えています。

車椅子の人は自由に移動することが困難ですし、耳の聞こえない人はコミュニケーションが苦手です。

脳機能に障がいを抱える人は社会生活を送る上で様々な困難を抱えています。

 

この生き辛さに対する方法は2通りであります。

 

保護者目線で言いますと1つは障がいを克服させることです。勉強や訓練等により、少しでも出来ることを増やしていく、ということですね。療育・学校始め、多くの方がこの方法をとっています。

 

もう一つはその子に適した環境を用意する、ということです。

今回のS君の話がそれに当たります。

私は障がい者スポーツの普及活動をしている身なのでよく分かるのですが、学校や職場で100%の力を発揮できない人もここでは自分の力を100%発揮できます。

障がい者スポーツは障がい者のためにつくられたものだから、です。

 

「もし自分が障がい者だったら」という気持ちになって考えてみてください。

 

「もっと自分らしく生きたい」と思いませんか?

 

「自分の居場所がほしい」と思いませんか?

 

「みんなと同じように出来る」こともいいことですが、まずは自分の居場所づくりです。

 

自分らしく生きていける道を見つけられたら人は元気になれます。

 

中学校では居場所を見出せなかったS君は水泳の世界に自分の居場所をみつけたのでしょう。

「俺は水泳で生きていく」みたいなものです。

photo by Lis í Jákupsstovu

photo by Lis í Jákupsstovu

 

”色々やらせてみる”タイプのお母さんはうまくいく

お子さんの障がいに対して非常に熱心な保護者のタイプは大きく分けて2通りあります。

 

一つは「出来ることを増やす」ことの目標一点に絞り、それを突き進んでいくタイプです。勉強や訓練を最上位にもってきてスポーツや音楽は「後でやればいい」という考えで小さいころは能力向上を最優先にする人です。

 

もう一つは「色んな事を経験させたい」と手あたり次第色んなことさせてみるタイプです。たくさんのことをさせるので、悪く言えば中途半端な結果に終わることもあるこのタイプですが、金の鉱脈を発見できるのもこのタイプです。

 

スポーツや音楽、芸術などやらせていくうちにどれか一つがヒットします。それが金の鉱脈です。

 

自分の居場所、100%の自分を出せる場所を見つけられた子どもは大きく成長します。

笑顔が増え、物事を前向きに捉えられるようになります。

 

子どもによっては、感謝の気持ちを覚え、誰かに優しく出来たり、「恩返しをしたい」と考える子もいるでしょう。

 

私から言わせれば、それも障がい克服です。

 

今、お子さんのことでどうすればいいか分からなくなっている方は、今までとは違う方法を考えてみてください。

正解は今までやってこなかったところにありますから。

photo by Amy Wagliardo

photo by Amy Wagliardo

 

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